マスタードの代わりにベージュ。

 先週末の3連休も3日連続出張野外仕事という溜め息しかでない日々を過ごし、今週を迎える。


 今日は遅番の日。いつもの遅番の朝同様、「おはよう忍者隊ガッチャマン」に間に合うように起床。窓の外は雨が降っている。パンとバナナオレの朝食をとってからシャワーを浴びる。浴室から戻ってくると携帯電話にメール着信のランプ。同僚から本日荒天により職場が臨時休業になったとの知らせだ。


 本来なら、急に訪れた休暇を楽しみたいのだが、溜まった仕事が頭をかすめる。通常業務のなくなった今日ならあの仕事の山を片付けることができるはずだ。結局雨の中を職場に向かう。



 10時前に職場着。すでに退勤令が出た職場は人もまばら。とりあえず机に向かい、昼までにひとつ目の仕事を終える。そこへ同僚からあることのお礼にと食パン一斤をもらう。せっかくなので昼食はこのパンでサンドイッチを作ることにする。近くの店でキュウリ、ハム、スライスチーズ、ポテトサラダを購入。キュウリをスライスし、ハムとチーズをのせ、カロリーハーフのマヨネーズをかけて完成だ。ひとセットだけポテトサラダを入れてちょっとゴージャズに。マスタードがないかと職場の冷蔵庫を探したが見当たらず。まあしようがない、人生完璧にいくことなど稀なのだ。残った具材をざっくりと切ってボウル状の皿に盛って簡易サラダも作った。職場に残留している若い同僚数人と食べる。けっこう旨い。通常業務ではこんなことをしている時間も精神的余裕もない。たまにはこんな日もないとね。



 食後も電話をかけて会合の日程調整をしたり、紙の束と格闘したりしてなんとか午後4時には予定の仕事を終える。この日を利用して行きたくても行く暇がなかった眼科に行くために職場を出る。



 使い切ってしまったアレルギー用目薬の処方箋を求めて眼科へ。今日はいつもの嫌いな医院長ではなく、大学病院から出向の女医さんだった。それだけでもホッとする。いつもはシブって出してもらえない目薬3本の処方箋も出してもらった。これでしばらくはこの眼科に来なくてもいいわけだ。



 気分も軽く本屋へ。


殉愛―原節子と小津安二郎

殉愛―原節子と小津安二郎


 「BUNGO」は同名のオムニバス映画の原作集。坂口安吾の短篇「握った手」が入っているので手に取った。この作品は山下敦弘監督作品(向井康介脚本)になるらしい。これは観たいな。主演は山田孝之成海璃子。最近成海璃子が面白いオタク系女優であることを知り、そこもちょっと興味あり。


 「殉愛」は興味のある女優と監督の話だからやっぱり読みたくなる。それに来月仕事で鎌倉に行く予定があるので、鎌倉にゆかりのある2人の物語はその点でも読書欲をかき立ててくれる。


 この2冊のカバーを見ると両方ともベージュ色をした布地の写真がカバーに使われている。後者は小津映画のタイトルロールでおなじみのあの布をモチーフとしているのはすぐ分かる。前者も文豪+映画のイメージからやはり小津映画への連想につながったのかもしれない。



 帰宅後、「BUNGO」から安吾の「握った手」を読む。安吾作品の中では特に優れていると言える短篇ではないが、安吾らしいと言えば安吾らしいというしかない作品。


 その後「殉愛」のプロローグと第一章を少し読む。期待の持てる出だし。原節子を世に出した山中貞雄監督「河内山宗俊」とアーノルド・ファンク監督「新しき土」はDVDで持っているので観直したくなった。