回送電車でスイッチバック。

 今日の午後は職場の資料室で不要になった冊子を大きさ毎に分けてビニール紐で結ぶ作業。知り合いの古本屋さんたちのようにうまくできず苦戦する。もっとプロのやり方を勉強しておくのだったと後悔しきり。とりあえず大きめの台車に一山分を廃棄場に持って行き、空いた棚に最新の資料冊子を詰める。


 その作業が終わると、今度はリストと資料室の本の照合作業へ。狭い資料室にぎっちり詰まった本の中から目当てのものを探して行くのは骨が折れる。それでもなんとかチェックを終えた。何ページにも渡るリストの中でたった1冊だけが見当たらず。これが小説であればその1冊の本からドラマが展開されるのだろうが、現実は「ないものはしょうがないよね」と同僚と顔を見合わせて資料室の灯りを消してドアを閉めて終わる。



 退勤して本屋へ。


時計まわりで迂回すること (回送電車 5) (単行本・ムック) / 堀江敏幸/著
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 堀江本は“回送電車”シリーズの第5弾。昨日探した時は棚になかったのだが今日入荷したらしい。


 水村本は昨日発見して今日買おうと目を付けていたもの。「私小説」、「本格小説」に続く小説第3弾。今度は「新聞小説」だ。水村さんの小説はこれまで両方とも面白く読んでいるので期待が高まる。



 この2冊を抱えてレジ前の列に並ぶ。支払いの準備にカバンをあけるとなんと財布が見当たらない。しまった、昼食を買いに出た時に着ていた職場用のベンチコートのポケットに入れっぱなしにして来たらしい。列を離れ、持っていた2冊をそれぞれあった場所に戻し、すごすごと本屋を後にする。本日2度目の職場への道を歩き、財布をカバンに入れ、これも本日2度目の職場からの道を歩き本屋へ戻る。戻した本が既に買われてしまっていたらどうしようと恐る恐る棚の前に帰ってくるとさっきのままで本はそこにあった。特に1冊しか棚になかった「回送電車」は売れてしまうとしばらく地元では手に入らなくなってしまう心配があったのだ。行きつ戻りつしながら手に入った白く瀟洒で精興社な堀江本に喜びを感じる。


 無事2冊を手に入れて帰宅。



 明日は“あいおい古本まつり”に行くつもり。古書目録で注文した本も結構当たっているようなので、それを受け取りに行くのも楽しみだ。