師走を前に七草粥。


 帰宅してネットで検索したら12月の新刊文庫が載っていたので気になるものをピックアップしておく。


  • 山田風太郎「人間臨終図巻 3 <新装版>」(徳間文庫)
  • 山田風太郎「人間臨終図巻 4 <新装版>」(徳間文庫)


  みすずの荒川本は朝日文庫に入ったのか。他の読書エッセイも文庫化されるのだろうか。そうしてほしい。


 「李香蘭原節子」は「モロッコ流謫」とともに僕にとって四方田本のベストとも言える1冊。

 
 「陽気なクラウン・オフィス・ロウ」は“チャールズ・ラムを偲ぶロンドン日記”。小沼丹「椋鳥日記」に続いて庄野ロンドン本が講談社文芸文庫入りか。

 
 賢太旋風はまだ続いていたようだ。「藤澤清造短編集」が新潮文庫で登場。龜鳴屋の「藤澤清造貧困小説集」と収録作がどのように異なるのだろう。


 『ちくま』連載の木村さんの食べ物エッセイが早くも文庫化。武藤画伯の絵とのコラボも楽しみ。


 最近ちくまの吉田健一本はなぜ学芸文庫に入るのだろう。ちくま文庫の方がしっくりくるのだけどな。




 なぜか、僕が見た文庫近刊案内には中公文庫の近刊が載っていなかった。その代わりに今日本屋で買ってきた中公文庫を挙げておきます。

  • 奥武則「ロシアのスパイ 日露戦争期の『露探』」(中公文庫)

ロシアのスパイ - 日露戦争期の「露探」 (中公文庫)

ロシアのスパイ - 日露戦争期の「露探」 (中公文庫)


 この本なんかは昔の肌色文庫の雰囲気を感じさせる。先月の中公文庫は堀江敏幸「本の音」、宇野千代「或る男の断面」もあり、中公文庫らしいラインナップだった。


 堀江さんと言えば昨日読みかけになっていた長編小説「なずな」をやっと読み終えた。なにも起きないゆるくほんわかとした雰囲気を楽しんだ。


 今夜はなずなちゃんが大好きなスティーブ・レイシーのソプラノサックスを聴くことにしよう。

  • STEVE LACY「SOPRANO SAX」(PRESTIGE)

 

Soprano Sax

Soprano Sax