秋のクラリネット。


 今日は午前中に内向けの仕事を終え、午後からは外来者を相手に外向けの仕事という2種類をこなさなければならないため体力よりも精神的にハードな1日だった。


 夕方退勤。本屋へ。

じゃがいもびいき

じゃがいもびいき


 装画は武藤良子画伯。もちろんそれだけが理由で買ったわけではない。別に弱みをにぎられて脅かされているわけでもないしね。自分の中のジャガイモに対する多少の関心が買わせたといったところか。これまで何度か英国に行ったことがあるが、その度に日本の米にあたる主食がジャガイモであることを痛烈に感じさせられた経験があり、英国とジャガイモの関係についてぼんやりとした関心が続いている。
 ただ、著者の戸塚真弓さんはパリ在住のエッセイストとのことなので、フランスとじゃがいもの関係が主になるようだ。それでも「ケンブリッジ大学のフィッシュ・アンド・チップス」という章があるからよしとしよう。


 バスに乗って帰る。
 近くの席に小さい娘を連れた若夫婦が座っているのだが、この子が大声でずうっとしゃべっている。まるで車のクラクションのように大きく高い声だ。子どものことだから別に仕方ないと思うのだが疲れた頭と身体には応える。iPodで「小島慶子 キラ☆キラ」のポッドキャストを聴く。一番好きなピエール瀧吉田豪の日だ。外の音が入るタイプのBOSEのイアフォンなのでまるで幼稚園で収録しているような感じ。


 帰宅して先週買ったドミニカ豆のコーヒーを飲んでから、風呂に入る。

 風呂のBGMはこれ。

クッキング・ザ・ブルース

クッキング・ザ・ブルース


 クラリネットのデフランコのカルテットにソニー・クラークタル・ファーロウが参加している。ソニー・クラークが参加したアルバムのコンプリートをゆるく目指しているので最近廉価版でこのCDが出たのはうれしい。このアルバムでクラークは珍しくピアノの他にもオルガンを弾いている。クラリネットの丸い音色とタルのとんがらないギターと哀愁のあるクラークとくれば悪いはずもない。秋の夜長に聴くには最適の1枚だろうな。


 クラクションのような子どもの声もない静かな浴室でぼうっとした時間を過ごす。


 湯船につかりながら自分の腕を見ると夏の名残の日焼け跡がまだ残っていた。1年で一番色白になる季節がもうすぐそこまで来ている。