ウォーク・キャント・ラン。


 新年の仕事始めは昨日から。ただ、ここ数日は職場が半分開店、半分休業の状態なので仕事も早く終わるため気も楽だ。


 今日は、1年前に買ったヴァンヂャケットのチャコールグレーのダッフルコートにこの冬初めて袖を通す。虫干し代わりに新春の陽射しと寒風に晒しておこうという感じ。


 午後2時には職場を出る。年も改まったことだし、身の回りの物などを買い替えたりして気持ちをリセットしようと横浜駅へ出る。何度となく書いているようにこの駅の人ごみは苦手なので仕事以外では極力来ないようにしているのだが、やはり正月休みの大混雑で軽くうんざりする。前の人にぶつからないようにヨチヨチ歩くのが精一杯で、急いでいたとしても小走りさえもできない有様。


 東口の横浜そごうに行く。まず、Loftで「ほぼ日手帳2011」をチェック。今出ているのは1月始まりの物だけで、僕が使っている4月始まり式はまだ出ていないことを確認する。


 同じ階にある紀伊国屋に寄る。正月帰省中に読んだ中野翠「ごきげんタコ手帖」(毎日新聞社)に出てきた「文化放送アーカイブス 蔵出し落語特選」というCD4枚組を買いに来たのだ。昨日見た文化放送のHPでは紀伊国屋の横浜店で取り扱っているとあったから探しに来たのだが見つけられず。蔵出しの文楽志ん生圓生の高座音源が収録されているらしい。アマゾンでは入荷待ち状態なのだ。


 セールをやってる紳士服のフロアに下りて、FAIRFAXのカシミアマフラーを購入。それから草食系男子御用達感漂うMARGARET HOWELLでこれもセール品の手袋を買う。それらを持参した蟲文庫トートに詰めてそごうを後にし、西口へ向かう。


 西口から出てビブレへ。ここの8階に新しくできたブックオフを覗きに来たのだ。なるほど、文庫棚の隣に占いのコーナーがあったり、壁に他店舗の売り物である額縁に入った鏡がずらっと並んでいたりとちょっと不思議な雰囲気の店だ。挨拶代わりに105円棚から文庫本でも買って帰ろうと眺めているとこれを見つける。

招魂の賦 (講談社文芸文庫)

招魂の賦 (講談社文芸文庫)

 『青空』、『日本浪漫派』の同人であった作家が淀野隆三、亀井勝一郎三好達治、外山繁らを回想した小説などを収めた作品集。「同人」は単行本で持っているが、「招魂の賦」は持っていなかったのでうれしい。


 帰宅して、帰省中読めずに中断していたジェイン・オースティンマンスフィールド・パーク」(ちくま文庫)を読む。塩山芳明さんが読み終えたらしいので心置きなくこの約200年前に書かれた700ページをこえる作品を堪能できる。やはり、オースティンにハズレなし。面白い。全48章のうち38章まで読んだ。残り10章。早く読み終わりたくて読み終わりたくないという読書の喜びに浸れる時間を楽しもう。もうすぐ仕事に追われる日々が待っているからね。


 宅配便が届く。実家帰省中に母親から「お前が就職して家を出た時に残して行った本がじゃまで困るから持って帰るか、捨てるかしてくれ」と言われたのでめぼしいものだけ選んで送ったのだ。今回のめっけものは村上龍村上春樹の対談集「ウォーク・ドント・ラン」(講談社)。この本を買って読んでいたことをすっかり忘れていた。その証拠に何年か前にこの本を古本で手に入れているくらいだ。これらの本は今月の外市に出品する予定。

ウォーク・ドント・ラン―村上龍vs村上春樹

ウォーク・ドント・ラン―村上龍vs村上春樹

 「ウォーク・ドント・ラン」はベンチャーズの大ヒット曲の名前から取られた題名だが、そのオリジナル演奏を収めたCDを聴きながら今日は寝よう。

  • ジョニー・スミス「ムーズ」(ルースト)

ムーズ

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