PORTRAIT IN US。


 昨晩は仕事を終えてから実家に帰り、泊まる。


 入院している家族を母親とともに見舞う。この2週間で3回目の面会。ずいぶん落ち着いてきているのでホッとする。


 電車で職場へ向かう。明日から同僚が入院するためその仕事の穴埋めの差配と代行をしなければならず、休日返上でその準備をしなけらばならないのだ。


 車窓からよく晴れた外の景色が見える。この電車は講談社の隣にあった高校に通うのに乗っていた路線なので、あれから30年後にまた同じ景色を眺めているのが何だか不思議な感じがする。とはいえ、あの頃の自分が今の自分を想像することはまずできないだろうな。当時の自分が一番なりたくないと思っていた職業につき、青っ白い顔に牛乳瓶の底のような眼鏡をかけていた自分が毎日のように野外で日に焼けるようになろうとは。そして、そんなうらなりのような自分を笑っていた側の家族が、全国優勝したこともあるリトルリーグでレギュラー候補にまでなったそれこそ子供の頃から真っ黒に日焼けしていた家族の方が、病気と闘うことになろうとは思いもしなかった。


 高校生の頃には日比谷線にしか乗り入れていなかったこの路線が、今では半蔵門線にも乗り入れているため、神保町まで一本で行ける。そして、神保町で乗り換えればそのまま職場まで行くことができるのだ。その乗り換えを利用して東京堂岩波ブックセンターに寄り道。

 前者でこれを。

  • 神保町古書店連盟「神保町公式ガイドvol.1」(メディアパル)

神保町公式ガイド vol.1 (メディアパルムック)

神保町公式ガイド vol.1 (メディアパルムック)

 後者ではこれ。

神田神保町古書街 2010 (毎日ムック)

神田神保町古書街 2010 (毎日ムック)



 職場のある駅に戻り、駅前の吉野家に入る。話題の牛鍋丼を食べてみたかったのだ。とりあえず、大盛りを頼む。周りもほとんど280円の牛鍋丼を注文している。ほんとこんな値段で日本経済大丈夫なんですかね。そんなことを考えると味もよく分からなくなってしまう。


 昼過ぎに職場に着き、夕方まで仕事。これも休日返上で働いている同僚と職場を出ると雨が落ちてくる。明日からはしばらく雨か。


 駅ビルのCD屋でジャズのCDを2枚買う。このところユニバーサルから1,100円シリーズが、EMIから999円シリーズが出ていて持っていない有名盤をちょこちょこ買い足すのが楽しみなのだ。今日は両シリーズから1枚ずつ。

トリオ’65

トリオ’65

アイヴォリー・ハンターズ

アイヴォリー・ハンターズ



 CDを聴きながらアルバムジャケットを眺めていたら色白眼鏡の高校時代の自分の姿は不細工なビル・エバンスみたいだったなと思う。それとウエスト88センチの肥満児だったけど。それはもうビル・エバンスとは言えないか。


 買ってきた2冊の神保町ムックを読む。個人的には毎日ムックの勝ち。石田千さんによる『彷書月刊』追憶や畠中理恵子さんによる書肆アクセスの思い出の文章が載っているんだから言うことありません。

 メディアパルムックは立川談春の文字が踊っていたので楽しみにしていたのだが、見開き1頁の対談だけでは寂しいな。


 あ、情熱大陸が始まった。