昨日のことを少々。
仕事を終えて歩いてブックオフに寄り道する。収穫は『みすず』の2003年読書アンケート特集号。持っていなかったのだ。線引きありなのだが、その線が僕好みの書名に引いてあるので嫌な気がしない。
ブックオフ帰りにこの前存在を知った餃子の王将に行ってみるが店内に人は見えるが看板に明かりがついていない。店前まで行くと開店は3月になってからという張り紙が。店内の人は開店準備をしていたのだ。次回のブックオフまでおあずけ。
今日は9時まで寝ている。こうして普通に日曜日を休めるのもあと数回。桜の花咲く春になればまた日曜のない生活が待っている。ある意味季節労働者なので休みは安定していないのだ。
そんな貴重な日曜を怠惰に楽しむ。とりあえず、洗濯をしてからクリーニング屋へ。その後、借りていたDVDをTSUTAYAに返すために街までおりる。借りていたのは「私は猫ストーカー」、「ディア・ドクター」、「スラムドック・ミリオネア」の3本。この中では「ディア・ドクター」が一番よかった。配役が当を得ていて、善人か悪人かの曖昧な境界線上を生きる医師役の笑福亭鶴瓶、それを知りつつサポートする看護士の余貴美子、患者でありマドンナでもある八千草薫とそれぞれが適役と言っていい。特に余貴美子の手堅さが役柄同様主演の鶴瓶を支えていたと思う。
本屋で坪内祐三「酒中日記」(講談社)を探すも見つけられず。これもおあずけ。
帰宅して、3月6日・7日に迫った外市の準備を始める。部屋から本を集めてきてエクセルに書名・作者名・値段などを打ち込んでいく。とりあえず60冊ほどリストアップする。ほとんどが文庫だ。もっと単行本が欲しいところだな。明日もう少し探してみることにする。
作業のBGMはこれ。ニューヨークに出てきてBLUE NOTEレーベルに吹き込みを始める前のジャズピアニスト、ソニー・クラークは西海岸でバディ・デフランコのグループにいた。これはその時期の1枚。カルテットのリズムセクションをつとめる時のクラークの堅実で小気味よい仕事ぶりが好きなのだが、このアルバムもそんな彼を堪能させてくれる。
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昨晩、「スラムドック・ミリオネア」を観た。「トレインスポッティング」の頃から観ているダニー・ボイル作品である。クイズ番組の「ミリオネア」が英国だけではなくインドでもやっていたのは知らなかった。以前は英国統治下の国であったのだから日本でやっているよりも当たり前と言えば当たり前なのだが。10数年前、初めてロンドンに行った時ホテルでテレビを観ていたときにやっていたクイズ番組がその後日本で全く同じセットで始まったときは権利金を払っているのだろうが、ここまでそっくりにやるのはなんだかエゲツナイなあと思ったものだ。インドの番組も本家そのままであった。映画の最初の方に出てくるマフィアがやっている子供による物乞い商売のシーンで、片足や片手がない子供の姿が出てきて驚く。あれはCGではなく本物の子供なのだろうか。マフィアが同情を引きやすいように子供の手足をわざと切断するのだという。映画の主人公たちはそのような際どい局面をうまく逃げおおせるのだが、このような現実が本当にインドではあるのかと思うと映画を観ながらもどこか居心地の悪さを感じてしまう。
そんな気分が残っていたので、今夜は石井光太「物乞う仏陀」(文春文庫)からインドのレンタチャイルドを追った第八章を読んだ。筆者は映画の舞台であったムンバイに行き映画そのままの現実をその目で確認していた。マフィアのコロニーまで潜入する筆者の行動力に感心するとともにその危うさをも強く感じる。
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