西日の強い団地。


 今日は営業にでる。資料を持って毎年行っているお得意さんに挨拶。ここは駅から結構な距離にあり、しかも上りが続くためスーツにネクタイ姿で歩いて行くのは選択肢として選べない。着く頃にはワイシャツの色も変わるくらい汗みどろになっているはず。これでは営業スマイルも台なしだ。そこでタクシーで行く。営業は不慣れな笑顔を浮かべているうちにあっさりと終わる。帰りは経費節減のためバスで横浜駅に出ようと思うが30分に一本しかない。次は20数分後だ。来た方向に戻るバス停に行くとすぐバスが見えたが、これがなんと駅まで行かず途中の団地で終点になる。仕方がないのでこれに乗ってみたがほとんど行かないうちに終点。西日の強い団地で待つも来た駅に向かうバスはあと小一時間は来ないことを知る。たぶんもう二度と来ることのないであろう見知らぬ団地で強い日差しに照らされながら佇んでいるとこのまま元の世界に帰れなくなるのではないかと漠然と思う。きっと疲れているんだな、自分は。結局ここでさっきのバス停で乗るはずだった横浜駅行きのバスを10分待って乗っていく。いろんな意味でなんだか時間を無駄にしているようで疲れる。


 職場へ戻り、仕事を片付けて退勤。駅までの道を同僚と歩く。同僚から「映画でも本でもなにか面白ものを教えて」と言われたので、最近DVDになったクリント・イーストウッドグラン・トリノ」と北村薫「街の灯」他(ベッキーさんシリーズ)を薦める。話しているうちにまた「グラン・トリノ」を観たくなった。


 サブカル系古本屋を覗くと100円棚に新入荷が。

日本語で生きるとは

日本語で生きるとは

李香蘭 私の半生 (新潮文庫)

李香蘭 私の半生 (新潮文庫)

 「日本語で生きる」は片岡義男著、平野甲賀装丁、吉田保編集というフリースタイルトリオ本。「李香蘭 私の半生」は持っている本をまだ読んでいないのに100円であるとつい買ってしまう本。


 帰りのバスで立川談笑による「壺算」の薄型テレビ版新作落語を聴く。細部に手を抜いていないので見事に「壺算」になっている。


 帰宅後、「文学と検閲」の続き。