地上10メートルの夏。


 今日は一日出張野外仕事のため天気が気になる。雨の野外仕事は一日気分を憂鬱にしてしまうからできれば避けたい。昨日の夜の予報では午後から雨もあるとのことだったので雨封じとして傘を持って出る。僕が事前にしっかりと準備をして雨対策すると野外仕事で雨が降らないことが多いのだ。皮肉な成り行きを逆手にとってやったら本当に晴れておかげでしっかり日焼けしてしまった。日焼け止めも焼け石に水


 朝9時前から夕方5時までトイレや昼食休憩の時間約30分以外はほとんど地上10メートルくらいの高さにある台の上で仕事をする。高所恐怖症傾向があるため、安全ベルトも身を寄せる壁もない台の上に乗った時には正直足元がスースーするような不安な気持ちになったのだが、さすがに一日いると感覚がマヒして怖さはあまり感じなくなった。恐怖より、大地にいる人間より10メートル分太陽に近い日照り状態から早く逃れたい気持ちの方が強くなったとも言えるが。


 帰宅してすぐに職場に取って返し、やり残していた仕事を片付ける。これで明日は職場に行かずに済む。


 帰りのバスでは、先日iTunesStoreからダウンロードしたアン・サリー嬢の「someday」(バカラックのトリビュートアルバムの中の1曲)と「smile」(NHKスペシャル「マネー資本主義」のテーマソングとして製作されたサントラ版で細野晴臣とのコラボ)を聴く。心が和む。


 再び帰宅して水に近いシャワーを浴びる。日焼けした肌に冷たい水が気持ちいい。生き返る。


 明日は、日帰りで京都に遊びに行く予定。すでに新幹線のチケットは押さえてある。目的はもちろん、古書善行堂。下鴨の時期はちょうど東北への出張と重なっておりまったく動けないので、一日休める明日にと思っていたのだ。偶然なのだが、明日は善行堂オープンからちょうど1か月目にあたるらしい。久し振りに、京都の本屋や古本屋を回り、好きな喫茶店でのんびり過ごそうと思う。