浴室の前の2人。


 遅番の日。



 DVDで古今亭志ん朝「化物使い」を視聴。CD版のこの噺はまぎれもない傑作なのだが、残念ながら仕草が見られないので、こちらで確認。DVD版の方が言葉数が多い。CD版は必要最低限の言葉ですべてを知足させてしまっている。


 昼から夜8時半まで働いて退勤。


 本屋へ。


 昨日は4、5冊平積みされていたのだが、今日は2冊になっていた。僕が1冊抜いたので残りはあと1冊。堀江人気はわが町にもあり。


 夕食をとりながら読もうと思ったのだが、つけ麺屋にも無料餃子の中華料理屋にも空きがなく断念。

 
 バスで桂米朝「植木屋娘」を聴きながら帰る。


 野外仕事で冷えたため、風呂に入る。BGMにルイ・アームストロングのヴォーカルベスト盤(ヴァーブ)を聴きながら、貰ったままになっていた『本の話』10月号を持ち込み湯船で読む。小林信彦黒澤明という時代」では「赤ひげ」を取り上げている。数年前DVDで観ているのだが、小林氏が特筆する二木てるみの眼力が思い出せない。浴室のドアの向こうでエラとサッチモが楽しそうに歌っている。

サッチモ・ベスト/この素晴らしき世界

サッチモ・ベスト/この素晴らしき世界


 風呂からあがって「未見坂」より、最初の1編「滑走路へ」を読む。現在の話なのだろうが、自分の子供時代を思い出す道具立てが揃っている。自転車での遠出、造成地と砂利を積んだトラック、鉄塔のある風景。ここからドラマが始まるという地点で終わる。何人かの方が感じている浅さとはこれか。
 それにしてもこの本の帯の色はすばらしい。それに押された銀色の文字も。