遅番の日。
DVDで古今亭志ん朝「化物使い」を視聴。CD版のこの噺はまぎれもない傑作なのだが、残念ながら仕草が見られないので、こちらで確認。DVD版の方が言葉数が多い。CD版は必要最低限の言葉ですべてを知足させてしまっている。
昼から夜8時半まで働いて退勤。
本屋へ。
- 堀江敏幸「未見坂」(新潮社)
昨日は4、5冊平積みされていたのだが、今日は2冊になっていた。僕が1冊抜いたので残りはあと1冊。堀江人気はわが町にもあり。
夕食をとりながら読もうと思ったのだが、つけ麺屋にも無料餃子の中華料理屋にも空きがなく断念。
バスで桂米朝「植木屋娘」を聴きながら帰る。
野外仕事で冷えたため、風呂に入る。BGMにルイ・アームストロングのヴォーカルベスト盤(ヴァーブ)を聴きながら、貰ったままになっていた『本の話』10月号を持ち込み湯船で読む。小林信彦「黒澤明という時代」では「赤ひげ」を取り上げている。数年前DVDで観ているのだが、小林氏が特筆する二木てるみの眼力が思い出せない。浴室のドアの向こうでエラとサッチモが楽しそうに歌っている。
- アーティスト: ルイ・アームストロング,エラ・フィッツジェラルド,ガブリエル,ヴェルマ・ミドルトン
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1999/01/13
- メディア: CD
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風呂からあがって「未見坂」より、最初の1編「滑走路へ」を読む。現在の話なのだろうが、自分の子供時代を思い出す道具立てが揃っている。自転車での遠出、造成地と砂利を積んだトラック、鉄塔のある風景。ここからドラマが始まるという地点で終わる。何人かの方が感じている浅さとはこれか。
それにしてもこの本の帯の色はすばらしい。それに押された銀色の文字も。