今日も休日出張野外仕事にでかける。
午前中は案外仕事が暇だったので、いつもの休憩所に行って矢野誠一「戸板康二の歳月」(ちくま文庫)を読む。戸板康二評伝ではあるのだが、そこに関わった人々との思い出やその死までも筆が及び、さながらレクイエム集のような様相を呈してさえいる。その広がりが興味深い。また、福田恆存氏が山の手出身の戸板氏に対して下町出身のヒールとして登場しているのも面白く読んだ。
夕方仕事を終えて、帰途途中下車してブックオフに寄る。このところやたらとブックオフに行っているのだが、それほどこの店が好きだというわけではなく、ずらっと並んだ本の背表紙を眺めていると仕事などのあれこれも忘れて集中した時間を過ごすことができるからだ。新刊書店でも同じことができるが、見つけたほしい本を財布の中身を気にせず籠に入れられるのはこちらの方なのでストレス解消度が高いのだろう。ほとんど105円棚しか見てないしね。
帰宅後、今度の土曜日に迫った月の湯古本まつり用の本を20冊程用意する。すでに往来座に40冊ほど預けてあるのでこれで総数は60冊になるはず。前回は籠に入れて売られていたと思うので、大きな単行本よりも小ぶりな文庫・新書に絞って本を選んだ。ちくま文庫と中公文庫が多いかな。
以下が今日選んだ追加本です。
- 「大正幻影」川本三郎
- 「風俗の人たち」永沢光雄
- 「下町小僧」なぎら健壱
- 「酒中日記」吉行淳之介編
- 「洋食や」茂出木心護
- 「落語百選 秋」麻生芳伸編
- 「マイ・アメリカ」立木義浩
- 「私の食物誌」吉田健一
- 「諸國畸人傳」石川淳
- 「バルザックと小さな中国のお針子」ダイ・シィージエ
- 「T型フォード殺人事件」広瀬正
- 「男性自身巨人ファン善人説」山口瞳
- 「合本私プロレスの味方です。」村松友視
- 「小三治名席」柳家小三治
- 「生命の樹」高見順
- 「女たちの遠い夏」カズオ・イシグロ
- 「本当にうまい朝めしの素」川上定信
- 「裁判狂時代」阿曽山大噴火
- 「『坊ちゃん』の時代」関川夏央・谷口ジロー
- 「山の上ホテル物語」常盤新平
- 「私は猫ストーカー」浅生ハルミン
第2回 月の湯古本まつり 〜古本、沸いてます♨〜
月の湯は昭和8年創業。木造破風造り建築で、浴場には富士山のペンキ絵、床は今ではめずらしい六角形のタイルを使ってある昔ながらのたたずまいの銭湯です。現在は週3日の営業。そんな定休日の銭湯をまるまるお借りして、古本市を開催。カフェスペースもご用意いたします。
■日時
10月11日(土)10:00〜18:30
入場無料/雨天決行/当日入浴不可
■会場
地図はこちら:http://tinyurl.com/ytdlz9
月の湯の様子:http://www.bunny.co.jp/zousi/shop/04.7_15tukino.html
JR目白駅改札を出て左方向すぐの交番前信号を渡ったところにあるバス停から、都バス「新宿駅西口」行き(白61系統)乗車、5つめの「目白台三丁目」下車。降車して左方向(来た道を戻る)徒歩2分路地入ってすぐ。コープの隣。付近には看板を取り付けます。目白駅からは徒歩だと20分ちょっと。駅改札を出て目の前の目白通りを右方向(学習院側)へ。