「センセ」とカーヴァー。


 休日出勤で職場へ。


 野外仕事をしていた昼間ではもっていた雨が退勤して歩き始めたら雨が降り出していた。


 傘をさして2日前に行ったブックオフに行く。今日は105円棚以外半額の日だ。いろいろ買う。


 この2冊は自分用。


 未所持の稲越氏の写真と村上氏の文章のコラボレーション本。この大判の本が150円だった。


 モスでカレーチョリソと照り焼きバーガーを食べて帰宅。


 春樹本から文章を掬い取りながら読む。


 《バス停のわきにあるマーケットでよく冷えた缶ビール6本パックとパストラミのサンドウィッチを買い、それから砂浜に寝転んでずいぶん長いあいだ波を眺めていた。》


 今読むとちょっと気恥ずかしいくらいの文章。特に《パストラミのサンドウィッチ》あたりが。でも、やはりそんな細部に春樹ワールドは宿っていたんだよな。


 窓の外は雨。本のなかでは《スーパーマーケット的な雨》が降っていた。


 終わりのほうに村上氏が訳したレイモンド・カーヴァー“VIEWFINDER”という短編が載っていた。カーヴァーを読むのは久しぶりだが、やはりいい。義手の写真屋に家族の誰もいなくなってしまった主人公が写真をとらせる話。ちょっと不気味で切ないこの世界はこの人ならでは。


 昨日買ってきた南陀楼綾繁「積んでは崩し」を読む。往来堂のHPに掲載されていた「南陀楼綾繁のこれを売りたい」の第1回は塩山芳明「嫌われ者の記」だった。それを読むと南陀楼さんが98年に出したミニコミ『日記日和』で当時の塩山さんと対談していることが出てきたので、早速探し出して読んでみる。いまや塩山さんの担当編集者とさえ思える南陀楼さんもこの時が初対面ともいえるような状況でお互いが探りあいながらの初々しさがある。塩山さんが南陀楼さんを「センセ」と読んでいるのがなんともいえず楽しい。


 夜、テレビ東京さだまさし特集の番組で、いきなり立川談春師匠が画面に出てきたので驚く。さださんは國學院高校の落語研究部のOBで廃部の危機にある部のために母校で落語会を開き、そこで「らくだ」を演じるのだが、その助っ人に登場したのが親交のある談春さんというわけ。とりで一席やっていた。会場にいる父兄がうらやましい。


 その後、チャンネルを回すと、坂本龍一教授が「戦場のメリークリスマス」を演奏していたり、サザンがライブで「メロディ」を歌っていたり。ともに思い出の曲。このライブに行ってる人がうらやましいですね。

 

 ああ、明日4時起きか。