新宿西口夏の傍。


 今日は夕方からある食事会に参加することになっていた。本来なら僕が所属しないグループの会なので参加することはないはずのものなのだが、急遽ひとり欠員ができ、完全予約制で人数変更のきかない高級料亭であるため、代打として僕に白羽の矢がたったというわけ。まあ、サッカーで言えば、しばらく前の柏レイソルの明神とか、最近で言えばFC東京の今野のようなユティリティープレーヤーといったところですかね。本当はただ、場を壊す可能性が低く、とりあえず誰かと明らかに対立関係にない僕のような存在は穴埋めとしてセッティングしやすいってだけなんだろうけど。


 会の場所が新宿なので、少し早めに職場を出る。まずはジュンク堂で地元で手に入らない本を探す。

明治少年懐古 (ウェッジ文庫)

明治少年懐古 (ウェッジ文庫)

もうひとつ別の東京―ひそかに愛し、静かに訪ねる55景

もうひとつ別の東京―ひそかに愛し、静かに訪ねる55景


 ともに無事入手。


 その後、西口に移動する。久しぶりに高速バスなどの発着所の前を通過する。この場所から何度か大学時代に山中湖に向かうバスに乗り込んだことがある。所属する近代文学研究会の夏合宿が行われているセミナーハウス(とは言うものの当時は古びた木造家屋であったが)にひとり遅れて参加するために利用したこともあったし、ある夏は同級生の車で山中湖に行くはずが途中トラブルがあり、急遽同級生の女の子と2人でここからバスに乗って行くことになってなんとなくドギマギしたりしていたことを思い出す。この場所が自分にとって夏と繋がっているんだなと実感。そんな風に夏の思い出が頭に次々と浮かぶほど今日は夏そのものなのだ。暑い。


 ヨドバシカメラでデジカメを購入。来週に迫った海外出張に持って行くためだ。実は昨年の夏にカナダで置き引きにあった時にデジカメもとられてしまい今日までデジカメなしの生活を送ってきたのだが、仕事の必要もあり、買い直すことにした。盗難保険がおりていたのでその金額にプラスして盗られた機種をモデルとした外国製のちょっと高級なものにする。今度は絶対に盗られないぞという意気込みも込めての選択。


 集合時間近くになったので岡本太郎も愛用したという料亭に到着。仲居さんたちの丁寧な応対にすこし浮き足立ちながら個室に通され10人ほどで食事が始まる。味付けもよく、見た目もよく美味しくいただく。最後に出てくる緑茶がさすがの味だった。


 汗だくになって帰宅。シャワーを浴びてから寝る。