7月の魚肉ソーセージ。

 
 遅番の日。今日から7月である。


 天気もよさそうだし、歯医者には行かなくていいし、それじゃ洗濯でもと洗濯機を回し、本か雑誌でもゆっくりと思い手を伸ばしたところに隣の工事現場の音五月蝿し。


 おにぎりとゴーヤチャンプルを昼食に買い込んでから職場へ。昼はオレンジティをいれる。窓から陽光燦燦と流れ込み、少し南国の風情である。



 夕方退勤。同僚と歩いて駅まで。途中のコンビニの前で部活帰りらしき男子高校生が魚肉ソーセージを頬張っていた。今も昔もすきっ腹を手早くふさぐアイテムとしての魚肉ソーセージは健在であるなあとうれしくなる。ウィダーインゼリーを口にする男より、ソーセージにかぶりつく野郎の方がなんだか親近感が持てる。


 本屋へ。

 「赤めだか」出版記念で立川談春師匠がたくさん登場している。うれしい。『本の旅人』をもらった。



 帰宅して、持ち帰り仕事の前にちょっと外出。まだ、あたりは昼間のように明るく風も涼しく心地よい。どこか夏の存在を背中に隠しているようなそぶりの夕刻を歩いて近くのブックオフへ。昨日行ったのとは違う自宅近くの店。文庫が充実していることが多いのだが、今日はいつもほどめぼしいものがない。それでも何冊か買って帰る。すべて文庫本。


 帰りはもう夕闇に沈んでいる。人通りのあまりない静かな道。緑は豊富で大きな木が闇の中で昼間より一段とうっそうとした印象で迫ってくる。


 家に戻り仕事を数時間。細かい作業なので肩がこる。ひと段落つけてもらってきた『本の旅人』を手に取る。楽しみにしている榎本俊二「思ってたよりフツーですね」を読む。「えの素」新装版が出た話になり、その中で漫画の中の榎本さんが「ちなみに上巻の解説は内澤旬子さん」「『世界屠畜紀行』の衝撃度は『えの素』なんかメじゃありませんよ」と言っていた。他の巻では岸本佐知子さんも解説を書いているらしい。書店でチェックしてみよう。


 続いて『en-taxi』。匿名コラムを読むと村上春樹作品の翻訳で知られているジェリー・ルービン氏の著書「風俗壊乱」の翻訳が木股知史氏らの手によって進んでいるらしい。コラムによると「日露戦争から明治の終焉までを中心に据えて、明治初頭から第二次世界大戦までの検閲制度と文学者との関係を追跡した、一種の日本近代文学史」であるという。楽しみだ。