僕の冷し中華を否定しないで。


 今日は朝ひと仕事終えてから出張へ。天気もよく、陽光燦々と降り注ぐ坂道を駅へと歩いて行く。じっとりと汗ばむ感触の中に昨年の夏の記憶が見え隠れする。


 横浜駅で下車。出張先がこの近くなのだが、まだ時間に余裕があるため時間調整に西口の有隣堂に入る。エッセイの棚の平台にこれが。


 地元では見当たらなかったのだが、ここにはあったか。すぐにでも手に取りたいのだが、70代くらいの男性が熱心にその前に立ち「お言葉ですが…」のページを繰っている。横から手を出すのもなんなのでしばらく近くの棚を徘徊。その男性は、平積みの下の方の本までチェックした上で気に入った美本をよっていた。男性と入れ替わるカタチで高島本の前に立ち、迷わず(?)上から二番目を選びレジへ。



 出張を済ませて駅へ向かっていると大勝軒が目に入る。ちょうど開店時間にぶつかったのだ。特製もりそばで昼食。つけ汁の中になぜか餃子が1個入っていた。


 職場へ戻る。午後あれこれと仕事を済ませてから、今日閉め切りのレポートにとりかかる。9時近くまでかかってなんとか書き上げた。


 退勤して本屋へ。新潮文庫の新刊が出ていた。ということはもちろんこれを。


 高島俊男坪内祐三両氏の新刊が同じ日に買えるなんて喜ばしいことだ。


 日高屋冷し中華黒酢ダレを選んで食べていると隣りに座った男子大学生2人組が、「冷し中華どっちがいい」「やっぱ、ゴマダレの方がうまいでしょ」という会話を数回繰り返していた。
 なぜ君たちは僕の冷し中華を否定するのか。横で黒酢ダレを食べている人間の気持ちを考えてほしいな。