肌色恋しき。


 午後野外仕事をしていると、急に風が強くなり、周囲が黄色くかすむ。黄砂だ。体が飛ばされそうな強風と目つぶしのような砂嵐にたまらず建物の中に逃げる。花粉と砂のダブルパンチにトイレに駆け込んでコンタクトを外し、涙を拭った。


 夕方退勤。本屋へ。注目していた今月の中公文庫新刊が並んでいた。その中から3冊選ぶ。

  • 海野弘「東京風景史の人々」
  • 森田たま「もめん随筆」
  • 花森安治「暮しの眼鏡」

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 「東京風景史の人々」は単行本の存在を知らなかったのだが、目次を見るとかなり面白そう。
 「もめん随筆」は解説が海月書林市川慎子さん。森田たまの文章が旧仮名遣いで収録されているのがいい。
 「暮しの眼鏡」は、解説が『暮しの手帖』編集長で元COWBOOKS店長の松浦弥太郎氏。花森安治画を使用した中林麻衣子さんの装幀が帯を含めてとてもいい。
 それに比べると、竹久夢二画を使った海野本の装幀と親本の単行本の装幀を踏まえたらしい森田本の装幀はちょっと物足りないかな。
 この3冊を見るだけで中公文庫が頑張っていることがよくわかるのだが、それにしても背表紙が昔のように肌色でないのが面白くない。「もめん随筆」や「暮しの眼鏡」はやっぱり肌色文庫でなくちゃね。


 レジで『本の話』3月号を貰ってからバスに乗って帰る。


 帰宅してテレビをつけるとサッカー東アジア選手権「日本対韓国」戦をやっている。いきなり日本が失点。韓国の寄せが速く、厳しい。山瀬のミドルで同点にしたものの勝ち越せないまま試合終了。優勝を逃した。


 テレビを消して、買ってきた中公文庫の「もめん随筆」解説と「暮しの眼鏡」の解説を読んでから、『本の話』へ。なべおさみ・やかん親子対談、小林信彦黒澤明という時代」などを読む。


 その後、「ベストセラーだって面白い」を150ページくらいまで読んでから入浴。


 風呂で花粉と黄砂を流しながらこれを聴く。

ボッサ・カリオカ

ボッサ・カリオカ