唐獅子リハビリ株式会社。


 仕事を終えて外へ出ると昨日暖かかった反動で尚更冷たく感じる風が吹いていた。


 本屋へ。新潮文庫の“おとなの時間”シリーズで小林信彦「唐獅子株式会社」が改版で出されていた。本へのリハビリにちょうどいいと思い購入する。同じシリーズで梶井基次郎檸檬」も大きな活字になって出ていたが、僕は学生時代に慣れ親しんだあのちょっと肉厚のまるっこい字体の旧版の方が好きだな。


 サブカル系古本屋も覗く。100円棚に追加あり。
 片岡義男編「アメリカ小説をどうぞ」(晶文社)、矢田挿雲「新版江戸から東京へ四 本所(上)」(中公文庫)、矢田挿雲「新版江戸から東京へ五 本所(下)」(中公文庫)の3冊を選んだ。
 「アメリカ小説をどうぞ」は短篇アンソロジー。巻頭にはレイモンド・カーヴァー「ふくろ」が載っている。訳者は松本淳という人。村上春樹訳ではないカーヴァーというのは初めてだ。


 先日のトンカツに納得がいかなかったので今日はいつもの店でロースカツ定食。そうそうこの感じ、と満足して店を出る。


 帰宅して、「唐獅子株式会社」を130ページほど読んだ。もう5回以上読み返している作品だから、抵抗感もなくするすると読める。やはりリハビリにはもってこいだった。


 8時から野村萬斎主演「鞍馬天狗」の第3回を観た。第1回の時はどうなることかと思ったのだが、回を追う毎によくなっているように思う。毎週の楽しみになりそうだ。
 

 このところ毎晩「世界の車窓から」を観ている。こういうときは自分の中の現実逃避濃度が高くなっている証拠なのだ。気をつけて日々を過ごさないといけないな。