エリンギにやられる。


 今日うれしいことと悲しいことがあった。


 うれしいことは自分の人を見る目が確かであったことが確認できたこと。この1年ほど自分の見る目が間違っていたのではないかという疑心暗鬼に心を暗くしていたのだが、それが杞憂であったことが今日わかった。


 悲しいことは自分にものがよく見えていなかったということを思い知らされたこと。ある状況に関して一方的な思い込みから事実を間違って解釈し続け、その過ちに自分では気づくことができず、今日になってそれが明らかになる事実を知らされたのだ。


 うれしくて悲しいヘンテコな気分で日暮れを迎え、夜駅前で友人と落ち合う。仕事が早じまいになった友人がひさしぶりに会おうとメールをくれたのだ。しかし、2人とも大好きな料理屋があいにく満員。もし、席が空いたら携帯に連絡をくれるようマスターにお願いして別の店でつなぎをする。


 1時間ほどして連絡があり、料理屋へ移動。早速、ふろふき大根、ロールキャベツ、筍の土佐煮、大トロの炙り焼きなどを食べる。最後に名古屋コーチンのグリルを頼んだら、つけあわせに出てきたエリンギが甘くて、しかも香り豊かな味わいが口の中に広がってびっくり。エリンギってこんなにおいしかったっけか。いや、エリンギにやられました。


 友人によると武蔵小山にあるシグマ書房という新刊書店が古本も置くようになってこれがなかなか見逃がせない店なのだという。今度行ってみようかな。