駅伝を遠く離れて。


 7時起床で、箱根駅伝復路を観る。


 相変わらず日テレはすぐスポーツをドラマや物語の方へ持っていこうとするなぁ。ただ順位が変わるだけなのに大声でメインの実況に割り込んで、劇的展開として盛り上げようとするアナウンサーの声を聞いていると、そんなに駅伝というのはただ見てるだけではつまらないものだと局関係者は思っているのかと勘ぐりたくなってしまう。
 そういえば、阪神淡路大震災が起こったとき、各テレビ局の報道を見ながら、どの局が最初に事実の報道から「家族の絆」や「震災が奪った夢」と言った感動や涙の物語の報道へと移行するのかをチェックしていたのだが、僕の記憶では日本テレビが一番早かったはずだ。
 いつも思うが、とりあえず、スポーツはスポーツとして、駅伝は駅伝として楽しませてほしい。裏話やスポーツのドラマ化はまた中継を離れた別の場所でやってほしい。
 あと、実況に関して言えば、どうしても母校早稲田寄りに解説をしてしまう瀬古氏とバランスをとろうとする日テレのアナウンサーのうっすらとしたバトルが少し面白かった。
 

 駅伝を見てから実家を後にする。帰りの電車で坪内祐三アメリカ」(扶桑社)の続きを読む。坪内さんが初期の村上春樹作品(鼠三部作)を評価していたのは、そこにフィッツジェラルドグレート・ギャツビー」の影響と風俗のディテイルに対するこだわりがあったからだったんだな。今年の干支でもあることだし、久しぶりに鼠三部作(「風の歌を聴け」・「1973年のピンボール」・「羊をめぐる冒険」)を読み直してみたくなる。


 帰宅後、届いていた年賀状をチェックし、20枚ほどの返信を書き上げる。


 その後、アマゾンから届いたこれをiPodに落とし、それを聴きながら、コンビニまで夕食を買いにいく。

琥珀色の時間~THE COLLECTION OF SUNTORY WHISKY CM~

琥珀色の時間~THE COLLECTION OF SUNTORY WHISKY CM~


 夕闇につつまれ、街灯や家々の明かりが点き始めた路地を歩きながらライラス・モズレー「夜がくる」を聴く。この曲を作っただけでも小林亜星氏は偉大だと思ってしまう。
 大学時代にジャズに惹かれ、レコードやCDを集め始める下地はCMで聴いたこの曲にあるのではないかとふと気づく。


 夜、「アメリカ」を読み終えてからブログ散歩をしていると、「落語研究会 古今亭志ん朝全集 上」というDVDボックスが今年の3月に発売されることを知る。去年出た柳家小三治全集に続く第2弾だ。希望がかない嬉しい。「下」の方の予定はまだ確認できていないが、CDになっていない噺も聴けるのではないかと今から楽しみでしょうがない。