光に導かれて。


 今日も休みなのだが、溜まった仕事があるため昼前に職場へ。


 5時間集中して仕事をしようと決めて机に向かう。休日の職場は人影もまばらで誰に邪魔されることなくマイペースで仕事が進む。


 午前11時から午後4時半まで、昼食をとった時間を差し引けばほぼ予定通り5時間働く。


 職場を出ると雨も上がり、西の方の空には雲の切れ間から黄金色の光が差し込んでいる。昨日神保町のディスクユニオンで手に入れたこれを聴きながら光の方向へ歩いていく。

わたしのうた

わたしのうた


 歩きながら、さまざまなことが気にかかり心を不安にさせる。何も心を悩ませることなく過ごせる時間のなんと得難きことか。小学6年生の時に新潮文庫漱石の「こころ」を読んだ時、先生が「人生に片付くことなんて何一つありません」という内容の発言をするのを「ふ〜ん、そうなんだ」と思いつつ読み過ごしていたのだが、なるほどこういうことかと己の現状に引き付けつつ納得する。確かに片付くことなんかほとんどありはしないな。片付いたふりをしながら右から左へやり過ごしているだけだ。小6以来5回くらい読んでいる「こころ」だけれど、そのうちまた読み返してみたいな。


 光ある方向へ進み、ブックオフに辿り着く。もちろん、最初からここに向かって歩いてきたんだけどね。
 以下のものを購入。


 ブックオフ近くのモスバーガーで夕食。今日の携帯本である白石良夫「幕末インテリジェンス」(新潮文庫)を読む。諸藩の留守居役というのが単なる藩主不在時の留守番ではなく、外交のエキスパートであることを知る。


 地元の本屋へ。

 この雑誌を買うのは久しぶり。ボーイズラブ大特集ではなく、西原理恵子酒と泪と男と女」という特集が目当て。


 帰宅して『ダ・ヴィンチ』の西原特集を読む。亡くなったご亭主の鴨ちゃんを描いた書き下ろしマンガとインタビュー。掲載された西原さんの顔写真がいい。《働いて子供を育てて 夫を見送って 私のやっていることは 世界中のぜんぶの女がやっていることで いやあ人生はたのしい。》と敢えて言い切るサイバラ流の開き直った清々しさが顔に表れているなあと思う。
 この人の片付かないものを全部引きずりながらも前に進んでいくその力強さには頬がゆるむ。同い年の女性の逞しさにちょっと肩を押される気持ちがする。