砂漠の一滴。


 仕事を終えて本屋へ。今日も仕事用の本を1冊買ってから帰宅。


 机に向かって買ってきた仕事本を読んでいたら寝不足のためついつい居眠りしてしまう。
 読書をあきらめてテレビの前へ。今夜のアジアカップ日本対オーストラリア戦の予習として1年前のドイツWCUPでの日本とオーストラリアの試合を録画で観る。マイナスイメージを持たないように逆転される後半は見ずに前半だけチェック。日本の得点シーンは高原のキーパーチャージをとられたとしてもおかしくないような気がする。負けた試合をいまさらどうこう言っても詮無いことだが。


 夕食後、ライブ中継の本番を観る。オーストラリアに先制された後、すぐに取り返した高原のゴールは見事。また、試合を通して中沢と鈴木啓太の動きがとてもよかった。それにしても、相手の退場で数的優位になったにも関わらず、2点目が決められないのは歯がゆい。結局、PK戦で川口が2本止めて準決勝進出を決めた。PK戦を嫌いロッカールームに引き揚げてしまうオシム監督って好きだな。


 不在で郵便局預かりになっていた古書現世からの書籍小包を今日受け取る。宅急便のクセで判子を取り出そうとすると、「郵便ですからいりません」と言われる。受け取りがいらないのなら、不在で持ち帰らずポストでも玄関前でもいいから置いて帰れよと思ってしまう。
 届いたのは「新潮社一〇〇年」。実は「新潮社七〇年」を既に持っているのだが、「一〇〇年」の方には河盛好蔵氏による新潮社の創設70周年までの社史に、それ以降の30年間の社史を高井有一氏が書き加えているのだ。


 書肆アクセス11月閉店のショックはまだ続いている。内澤旬子さんの「空礫日記」を読みながら、今更遅いが閉店までの残りの数ヶ月を自分なりに買い支えていくことにしようと誓う。それがすぐに蒸発してしまって跡も残らない砂漠に落ちた一滴のしずくでしかないとしても。