バーコードを探せ。


 久し振りにぐっすりと寝る。その単純なことがうれしい。


 遅い朝食とシャワーを済ませて、読書。丸谷才一「袖のボタン」の残りを。
 「日本美とバーコード」で丸谷氏は本のカバーに付けられる2列のバーコードがデザインをどれだけ蝕んでいるかを嘆く。そう言えば、丸谷本の装幀を一手に引き受けている和田誠さんはバーコードを嫌ってシールにしていたはずと「袖のボタン」のカバーを見てみると、バーコードの姿も、貼られたシールもない。探してみると帯にあった。なるほど、これならカバーに入れなくても済むわけだ。
 他の本はどうなっているのかと近代ナリコさんの新刊「どこか遠くへ ここではないどこかへ 私のセンチメンタル・ジャーニー」を見てみるとこれも帯にバーコード。最近の本はそうなっているのかと読んだばかりの荒川洋治「黙読の山」を見るとこれはカバーの裏にしっかりバーコード。丸谷本と近代本はカバーの表裏にイラストが配されているもの、それに対して荒川本は表のみに絵が入っているだけで裏はみすず御馴染みの白地に説明文がはいっているだけもの。その違いがバーコードの位置に関わっているようだ。


 昼過ぎに空が明るくなっているのに気づく。どうやら雲の切れ間らしい。このチャンスを逃すまいと洗濯物を持ってクリーニング屋へ。


 帰ってきてから夏の机仕事への準備をパソコンに向かってやってから、明日までに書かなければいけないメッセージカードを14枚ほど書く。手首が疲れた。


 その後、9月の外市用の本をセレクト。8月は出張で半分くらい家にいないため早目に準備をすすめることにする。今日は28冊ほどを。エクセルシートに書名、著者名、金額を入れる。文庫、新書、単行本、雑誌、マンガとジャンル別に並べてリストを作成。個人的にはなかなか魅力的なラインナップだと思うんだけどな。


 午後の読書は携帯本としてちょこちょこと読んでいた高島俊男お言葉ですが…8 同期の桜」(文春文庫)。童謡と唱歌の違い、「同期の桜」に「二輪の桜」という本歌があったことなどを知る。


 警戒していた台風は、ちょっとした強い風を残しただけで過ぎ去ってしまった。


 今日のヴォーカルアルバムはこれ。

Love Songs / Sings for the Starry Eyed

Love Songs / Sings for the Starry Eyed