大丈夫、段ボール。


 ちょっと寝坊する。今日は朝から野外で仕事がある日。いつもなら、職場に一度行って、朝食をとってから出かけるのだが、時間がおしているため直接現場へ向かうことにする。現場近くで朝マック


 現場から職場へ戻り、慌ただしくいつもの業務が始まる。よる8時近くまで働いて退勤。


 いつものコンビニに入ると早速オカマ言葉の店長から声がかかる。
「段ボールとっておきましたよ」
「ありがとうございます」
「でも大丈夫? 雨も降っているし、持って行けるの」
「大丈夫です」
「傘させないんじゃない。傘さしてあげようか」
「いえ、大丈夫ですから」

 何度も“大丈夫”を繰り返してなんとか段ボールを抱えて帰宅。


 昨日の悪い知らせがどの程度のものか確認するために実家の弟へ電話。昨夜の母親の話が、マイナス思考による取り越し苦労であることがわかりホッとする。特に命に別状なく、今後の経過観察が必要な部分が残っただけだった。


 急に心が軽くなり、貰ってきた段ボールに外市用の本を詰め込む。2箱にうまくおさまった。雨の降るなかをビニール袋に包んだ段ボールを持ってコンビニまでカッパ姿で2往復する。まるでサウナスーツを着ているようにカッパの下は滝のような汗。これで金曜午後には古書往来座へ届く。何かひと仕事終えたような気分。実際まだ1冊も売れたわけではないのにね。


 シャワーを浴びて、汗を流す。アン・サリー嬢の「黄昏のビギン」を浴室で聴いていると、窓の外から雨音がかぶさってくる。リピートにしているプレーヤーからは《雨に濡れてた 黄昏の街》というフレーズがなんどもリフレインされていた。


 持ち帰りの仕事をすこしやる。


 今日のヴォーカルアルバムはこれ。

Little Girl Blue

Little Girl Blue