100分の70。


 朝から緊急の仕事が入るが、なんとかこなして夕方まで働く。


 同僚の女の子から「何か面白い小説はないですか」と尋ねられる。

「ジャンルは?」
「別になんでも」
「どんな作品が好きなの?」
「あまり長くない長編小説で、結末が曖昧ではなくてはっきりしていて、心温まるものがいいです」
「えっ、う〜ん、それに当てはまる作品てなんだろうな…」
「それじゃ、一度、村上春樹を読んでみたいんですけど何がいいですか。友だちに『ノルウェイの森』を勧められたんですけど」
「ええっと、『ノルウェイの森』っていうのはね、『蛍』っていう短篇がベースになっていて、(その後数分に渡り大雑把な筋を説明する)だからあまりあなたには向かないかもしれないな。僕は『羊をめぐる冒険』が好きだけど」
「じゃ、それにします」


 考えてみれば、「羊をめぐる冒険」は彼女が望む小説の用件を満たしているのだろうか。少なくとも《あまり長くない長編小説》でないことは確かだ。


 帰宅し、外市用の本の物色を本格的に始める。2時間ほどかけて、70冊ほどを選び出し、エクセルのシートに書名・作者名・金額を打ち込む。ほとんどが単行本だ。
 明日は文庫を中心にセレクトして都合100冊は集めたい。


 今日のヴォーカルアルバムはこれ。

クール・ヴォイス・リタ・ライス

クール・ヴォイス・リタ・ライス