優しさが怖い。

 
 遅番の日。
 朝から強い陽射しが部屋に差し込んでいる。


 洗濯物を干してから家を出る。上着を置いて半袖シャツだけの上半身がとても軽やかだ。


 コンビニでおにぎりと野菜の煮物を買ってから職場へ。


 封を開けたばかりのマンゴーティーをいれて昼食。暑い日にはフルーツ系のフレバリーティーがちょうどいい。


 夕方からの仕事が入り、2時間近くノンストップでパソコンに向かう。誰も45分経ったから15分休めと言ってくれないし、僕のキータッチ数を数えてくれる人もない。挙げ句の果てにプリントアウトした後にミスが見つかり、55枚のA4用紙がすべてシュレッダー行きに。もったいない。


 気を取り直して訂正し、プリントアウトを済ませた後、明日までにやらなければならない仕事を思い出す。


 それを済ませて9時半頃に退勤。


 駅近くに最近できた中華料理屋で夕食。野菜つけ麺と餃子を頼む。野菜つけ麺はどうみてもタンメンのスープと麺を別に出しただけの味。つけ汁をピリ辛にすればつけ麺になると勘違いしているのではないかと思う。


 帰りのバスで志ん朝「お化け長屋」を聴く。


 バス停で降りてコンビニへ。今日はレジが店長ではなく女の子なのでホッとする。昨日、夕食用の冷やし中華をレジに持って行ったところ後1時間で賞味期限切れとなるらしく、レジが読み取らない。するとレジにいたオカマ言葉の店長が、「これお金いらないから持って行ってください。まだ食べられるから。でもこのことは内緒にしてね」と言い、僕に向かってにっこりと微笑む。「いえ、お金を払いますから」と言っても「いつも買ってもらってるんだからこれくらいしなくっちゃね」と頑として譲らない。根負けしてもらって帰ってきたのだ。なんだかこの優しさが怖いな。


 帰宅後、これを聴く。この頃のマイルスはブルック・ブラザーズのボタンダウンシャツだ。

Milestones

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