999。

 朝、ドアを開けるとまるで秋のように締まった風が体を包む。わるくない。


 仕事で自転車に乗り、銀行のキャッシュディスペンサーと郵便局を回る。両方とも待ち時間なくすんなりと事が進んだので気分がいい。


 昼は貰い物のストロベリーティーをいれる。甘い香りが職場に漂う。


 退勤後、本屋へ。
 仕事関係の新書を1冊買う。


 帰りのバスでは志ん朝「百年目」を聴く。


 コンビニで明日の朝食などを買うと値段が“999”円だった。なんとなくうれしい。車掌やメーテルはいないが、その代わりオカマ言葉のおじさん店員の「ありがとうございました」の声を受けて店を出る。


 帰宅すると今日も留守電ランプが点滅している。再生ボタンを押すと、子供のような若い女性のような複数の笑い声とそれに混じってよく聴き取れない話し声が聞こえるだけ。昨日の留守電の人とは違うようだが、誰が何の用事で掛けてきたのかはかいもく分からない。


 この週末は野外仕事の山場がくる。そのため毎年GWの一箱古本市には参加できないのだ。“肌色文庫”は、秋におあずけ。それも致し方なし。仕事の好結果と29日がいい天気であることを祈るだけ。


 一箱古本市当日に販売されるオリジナルトートバックが欲しいな。現地に行けなくてもどこかで買えるようにしてもらえるとうれしいのだが。