犬小屋の庭ほどの部屋。

  今日で3日間連続雨。仕事の上でも、服装の上でも困ってしまうので、そろそろ晴れて欲しいものだ。それに寒すぎるよ。


 職場の廊下で朝から3度すれ違い、会釈を交わした同僚が4度目に会った時ににっこり笑って手を振って「おはよう!」と言う。「どうして?」と問うと、きょとんとして「だって今日初めて会ったんだから挨拶するのは当然じゃない」と仰る。


 偉い人のところへ判子を貰いに行ったら、つかまってしばし話相手をさせられる。偉い人曰く、「今年は地味で目立たない存在にも光を当てようという意図で人事をしたのだ」。
 と言うことは、今年急にある部署のチーフにされた僕って「地味で目立たない存在」だったわけか。


 昨日決まったカナダへの海外出張の滞在先がバンクーバーであることを知る。できれば、僕が出張している10日間ほどの間に、職場の人々が僕の存在を忘れてしまわないでいてほしいものだ。


 退勤後、本屋へ。

 本屋にあった唯一のバンクーバー関連書。“はじめに”を読むと、「ロングステイ」というのは和製英語で《移住でも永住でもない(2週間以上の)海外滞在型余暇》のことだそうだ。10日間滞在の僕はロングステイに4日足りないわけだ。

カナダ・バンクーバー ロングステイ術

カナダ・バンクーバー ロングステイ術


 帰宅して、今日聴いた職場関係のお金持ちの話を思い出す。本に囲まれたこの部屋は、そのお金持ちの家の犬小屋の庭よりも狭いらしい。“猫の額ほどの庭”という表現は聞いたことがあるが、“犬小屋の庭ほどの部屋”というのは聞いたことがない。