煩悩まであと1つ。


 朝5時に起きて休日出張へ。
 天気はいいが、風が強く花粉も多く飛びちがひたる。一日野外仕事のため鼻がぐずつきがちになりてわろし。


 仕事の合間に宇野信夫「はなし帖」(文春文庫)を読み継ぐ。“おかしな言葉”の章では、自分の使っている言葉の多くが宇野さんにとっての間違った言葉遣いであることを知る。「大(おお)評判」、「先(せん)をこされる」、「男心と秋の空」が本来の言い方だったのか。また「熱情」をさかさにして「情熱」として使ったのは川上眉山であるという説も初耳。
 後半の“せけんばなし”“みのうえばなし”も味わいのある話が多く、面白く読んだ。ただ、出てくる男の多くが愛人を作っていたり、その愛人を若い男に取られたりばかりしているのがなんだかおかしい。


 「はなし帖」読了後、島内景二「文豪の古典力」(文春新書)を読み始める。


 本屋でこれを買ってから帰る。

 

 帰宅後、『本の雑誌』から坪内祐三さんと向井透史さんの連載をまず読む。坪内さんのは「徳田秋聲全集」の“随筆・評論”の5冊を手に入れる顛末が今回のツボ。結局池袋のジュンク堂で入手するのだが、坪内さんに頼まれて八木書店に注文した東京堂の方はどうなったのだろうか。
 向井さんはこのところマイブームらしい都電荒川線の話。「都電荒川線各駅停車」という保育社のカラーブックスの1冊を寝転んで眺めている向井さんを想像してニヤッとする。


 昨日までに選んでおいた往来座外市用の本のリストをエクセルで作る。雑誌・単行本・新書・文庫本を合わせるとなんと107冊にもなってしまった。これって多すぎるのではないかな。当然一箱には入らない。ただ、今回の外市は土日二日間なので、二箱に分けて一日一箱売っていくということでどうでしょう?