今日は一日出張野外仕事。雨には降られなくて済んだのだが、日が陰ると急に寒くなる天候で、厚着してきて正解だった。
ただ、仕事場が大きな公園内にあるため、そちこちに桜の木があり、花冷えの風に花びらの雨を降らしていてとても風情があったのはよかったな。
仕事帰りに横浜高島屋へ寄る。昨年後半から懸案だったスーツ新調問題にそろそろ決着をつけなければならないためだ。これまで持っていたスーツは虫に喰われたり、耐用年数を超過したりして1着捨て、2着処分しと数を減じ、この冬は2着のスーツの着回しで過ごすしかなかったのである。もちろん、ジャケットも数着あるので一日交代でスーツを着ていたわけではないが、さすがにこれは苦しい。そこでここ数ヶ月何度か百貨店等に足を運んでみたのだが、値段が折り合わなかったり、三つボタンの上着にツータッグのパンツという我が鉄則に見合うものがなかったりしたため、今日まで新戦力を確保することができなかったのだ。
もうここで決めるしかないと紳士服売り場に行くが、考えてみれば野外仕事用のカッコで来てしまっているため、スーツを購入するにはまったく不向きな状態であり、またそんな己の姿がポールスミスやブルックブラザーズやゼニアやバーバリーブラックレーベルといったショップの前に立つとお呼びでないオーラがむ〜んと出てしまって居たたまれなくなる。結局、何も買わずに退散。
仕方なしに、高島屋の向いにあるTHE SUIT COMPANYへ。ここへも昨年から2、3度訪れているのだが、品揃えが二つボタンノータッグばかりとなり空振りが続いているのだ。ほとんど期待せずにスーツコーナーに行くとなんと三つボタンツータッグの品が復活しているではないか。喜び勇んで黒のストライプ柄と紺の無地のスーツを2着購入。これでやっと同じスーツばかり着ているように見せないためにはどうすればよいかを毎朝悩まなくて済むな。ありがたい。
ただ、これまでここの身長180のスーツを着ていたのだが、今回180では上着の肩幅が狭く袖丈も短い。別に体型は変わっていないし、身長も伸びていないのに。185でピッタリ。製品の規格が変わったのだろうか。
行き帰りの電車内で池内紀「作家の生きかた」(集英社文庫)を開く。内田百閒、吉田健一、太宰治、芥川龍之介の章を読んだ。
気の重いスーツ買いをクリアしたので気分が軽くなり、地元のABCマートで野外仕事用のnewbalanceを入手。今履いているアシックスのウォーキングシューズは7年ものでそろそろインナー部分もボロボロになっており、先程も試着室に入るので靴を脱くのが恥ずかしいくらいだった。
本屋で楽しみにしていたこれを入手。
- 『考える人』2007年春号(新潮社)
特集“短篇小説を読もう”。本棚の写真の表紙だけでもう8カウントくらい入っている感じ。
- 出版社/メーカー: 新潮社
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帰宅して『考える人』から「丸谷才一ロングインタビュー」と「村上春樹氏への15の質問」、それに山田稔氏によるロジェ・グルニエの短篇小説紹介を読む。村上氏への15番目の質問はいらないと思う。氏の答えも想定通りのものでしかないし。
堀江敏幸&ジュンパ・ラヒリの短篇は今度読もう。
1時間ほど古典入門。田中貴子「検定絶対不合格教科書 古文」(朝日選書)と藤井貞和「古典の読み方」(講談社学術文庫)を読む。前者は「宇治拾遺物語」と「枕草子」の章を読んだが、思ったより面白い。後者はまだ第1章「古典の読書とは」を読んだだけ。田中本が変化球の面白さだとするとこちらはストレートの面白さか。
少し寒いのと一日野外でついた花粉を落とすために湯舟につかる。BGMは「ハナ肇とクレージー・キャッツ」のベスト盤。「ドント節」、「ハイ、それまでヨ」、「無責任一代男」、「これが男の生きる道」など青島幸男&萩原哲晶コンビの名作を堪能する。