「特別な一日」の日々。


 新しい週が始まった。いつも通りに大過なく仕事をこなす。


 退勤して地元のサブカル系古本屋などを覗いて何も買わずに帰宅。


 山田稔特別な一日」から最後の一編である「ヘンリ・ライクロフト」を読む。若き頃洋書で読んだジョージ・ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記」を翻訳で読み返した山田さんが、その読後感を通して昔読んだときの記憶をたどっていく。そして洋書の前の持ち主である見知らぬ女性の書き込みを見ながら未知なる人の心象にも思いを馳せている。この文章を読んで未読の作品とその作家について色々と教わった。
 山田さんのあとがきと荒川洋治さんの解説を読んで「特別な一日」の日々は今日で終了。


 次に今日の携帯本であった小林信彦「名人 志ん生、そして志ん朝」(文春文庫)の続きを読む。志ん生志ん朝親子をホメるための本なのだが、時折挟まれる金原亭馬生春風亭柳朝という2人の噺家に対する賛辞が気になる。馬生師匠のCDは何枚か持っているが、高座で見せたその真価を僕は聴き取れないでいる。また、柳朝師匠は昔テレビで何度も見ているのだが、その噺となるとまったく記憶がない。とりあえず、CDでもいいから今度聴いてみることにしよう。


 古本ソムリエこと山本善行さんが、はてなダイアリーでブログを始めるそうだ。岡崎武志さんの「okatakeの日記」再開と合わせて言祝ぎたい。むかし、この日記で希望したお二人の日記のブログ化がはてなで実現するのだ。うれしい。
 ただ、山本さんの日記の題名もidもまだ分からない。早く知りたいものだ。