日本人の物語とローマ人の物語。

今年初出勤。
昼過ぎに職場を出る。


銀座に「硫黄島からの手紙」を観に行く。すでに13:00の回は始まっているため、16:00の回の予約を入れる。2時間弱の余裕があるので昼食をとろうと煉瓦亭の前まで行くが今日まで休み。それでは隣りのグリルスイスでカツカレーでもと思うが店の前には行列ができている。
時間をずらすことにしてアップルストアに行きBOSEのイヤホンをチェック。ストア内のエレベーターがガラス張りでやけにコジャレており、それに乗っている人たちも意識的なのか無意識なのかどこかポーズをとっているような風情があるのもおかしい。

教文館へ。

レジで『銀座百点』を貰う。

山野楽器に寄る。
1階にあった演芸CDのコーナーが無くなっている。この店は落語のCDが豊富においてあるのが魅力だったのに残念だなと思いながら2階に上がると奥の方に演芸コーナーが移動しているのを発見する。ああ、よかった。前から買おうと思っていたこれを購入。

京須偕充さんの本で普段通しでやられることがあまりない「子別れ」を小三治師匠に録音してもらう話を読んでから一度聴いてみたいと思っていたのだ。


キッチンスイスに戻ると空席があった。前回来たときは“元祖カツカレー”を食べたから今回は“千葉さんのカツカレー”を頼む。後から来た男性客も同じものを注文した後、「2つのカツカレーはどう違うの?」と店員の女性に聞いている。僕も前から知りたかったことなので耳を澄ませていると千葉カツカレーの方がカツが上等なのだと答えていた。カツが違うんだ、なるほどね。隣りのカップルがまるでさくらのように「このカレーはうちでは作れないよな」「うん、おいしいね」という会話を繰り返していた。
こちらも美味しくいただく。


腹ごなしにそこらをそぞろ歩く。プランタンの裏手の文房具屋で年賀はがきを購入。あらかじめ用意しておいた印刷済のものが昨日でつきてしまったため。


マリオン近くの喫茶店でコーヒーを飲んでからピカデリー1へ。「父親たちの星条旗」の時も観客の年齢層は高かったが、今回も自分より上の年齢層が半分を占めている印象。
相変わらず、本編前の予告がうんざりするほど長い。ただ「ゲゲゲの鬼太郎」で大泉洋扮するねずみ男がスクリーンに出てきたときは場内に笑いが起こった。ハマり役でしょう。
やっと本編が始まる。2005年の硫黄島が映り、調査隊が洞窟の中に埋められていた手紙の詰まった袋を発見する場面から、戦時の硫黄島へ画面は移る。それから日本軍がどのように硫黄島で戦ったかを描き、最後にまた2005年の硫黄島に戻って終わる。
観終わった後、何とも言えないもやっとした感じを抱いて席を立つ。「父親たちの星条旗」では感じることのなかったもやもやだ。前作のような明確なメッセージが読み取りにくいということもあるのだろう。僕の印象では、この映画はクリント・イーストウッド監督自身が日本人にとっての戦争とはなんであったかを理解するために撮っているような気がするのだ。その手探り感のようなものがこの作品の焦点をぼんやりさせてしまっているのではないのかな。
たしかに、外国人俳優を使い、外国語をしゃべらせてこれだけの映画を作る監督の手腕は見事なものだと思う。そして、少なくとも「日本人=悪/アメリカ人=善」というような図式にならないように気を配って撮っているのも分かる。その点、フェアな仕事をしていると感じられる。しかし、フェアであることと作品が魅力的であるということが比例するわけでもまたないのだ。

なんとなくもやもやした気持ちを払いたくて夜になった銀座の街を少しブラつく。

旭屋書店へ。

  • 『フリースタイル』vol.6

置いてあった『波』1月号を貰う。今回の『波』はいつもより厚い。塩野七生ローマ人の物語」完結記念号のためらしい。真ん中に20ページにわたるカラーの特集ページがあった。実は、全15巻のうち9巻までの単行本を以前に古本屋で購入して持っているのだが、ずうっと積ん読状態になっている。いつになったら読めるのだろうか。


帰りの電車で「ロリータ」の続き。今日はブックオフで貰った臙脂色のブックカバ−をつけてみた。これが思ったより具合がいい。数年前に同じブックオフでもらったカバーは安っぽい布製で表にブックオフのロゴがばっちりはいていたのだが、今回は人工革製で表にロゴはなく裏地はフェルトぽくなっていて本も入れやすい。持った手触りもまずまず。


帰宅するとポストに年賀状が届いている。出していない人からの賀状がまた増えた。今日買って来た枚数ではまだ足りない。明日また買わないと。
とりあえず、今日買った分の年賀状を書く。

ブログ散歩をしていて今日銀座松屋で古書展が行われていたことを知る。ああ、行きそびれた。



今日の4000番台。

エヴォルーション

エヴォルーション


トロンボーンのグレシャン・モンカー3世のBN初リーダーアルバムが4153番。新主流派を代表する1枚と言われているらしいのだが、僕にはあまり魅力的ではないかな。モーガン、マクリーン、ハッチャーソンと役者は揃っているんだけどね。一生懸命やっているのは分かるのだけど、もっと肩の力抜いて楽しくやろうよと言いたくなる。