ALWAYS日曜日。


昼近くまで寝てしまう。
遅い朝食を食べてから朝風呂。
洗濯物をクリーニング屋へ持って行き、帰りにコンビニで昼食と夕食を買って帰る。
外は冷たい雨が降っていた。


昼食を食べながら「ALWAYS 三丁目の夕日」を鑑賞。
昭和33年の東京。子供たちが飛ばした飛行機が空に駆け上がり、高層建築がなく空の広い東京に建設中の東京タワーの姿が見える。東北から蒸気機関車に乗って集団就職でやって来た堀北真希上野駅に降り立つ。このシーンを見ながら僕の母親が福島から日暮里の就職先に出てきたのもちょうどこの時代ではないかと思う。ストーリーそのものはお約束の人情ものなのだが、ヘンに気負わず素直に撮っているので嫌な気がしない。昨日観た「かもめ食堂」に続いてもたいまさこがタバコ屋のかっとび婆さんとして登場していた。不思議に凛とした感じを出せる女優さんだなと感心する。
茶川龍之介や古行淳之介といった名前の遊びも楽しい。
雨降りの冷たい日曜日にはあまり現実の厳しさなんか念押しされたくないよという気分だったのでこういうハートウォーミング映画がちょうど良かった。


その後、仕事がらみの新書を半分ほど読んでから、荻原魚雷「借家と古本」(コクテイル文庫)を読む。
「借家と古本」は以前スムース文庫で読んでいるので再読となる。文字が小さいので読み辛いのだが、いつのまにか魚雷さんの文章に引き込まれて一挙に読了。スムース文庫には入っていなかった「山口瞳ファン二代目の手記」がいい。黙々と毎日工場へ通うだけで何も楽しみを持たないような父親の本棚に並んだ山口瞳の本。大人になって父親から本を借りて読み、山口瞳という作家を通して父親を少しずつ理解していこうとしながらも、やはり父のようには生きたくないと思う魚雷さん。最後に置かれた子供の頃に母親と手をつないで仕事帰りの父親をバス停に迎えにいった思い出の回想が心に残る。ちょっと「三丁目の夕日」とシンクロしてしまった。
読後、辻潤「絶望の書|ですぺら」(講談社文芸文庫)、古山高麗雄「他人の痛み」(中公文庫)「妻の部屋」(文春文庫)、正宗白鳥自然主義文学盛衰史」(講談社文芸文庫)、山口瞳「世相講談」(角川文庫)を読みたくなる。


bk1で新刊一覧を見ていたらこれを見つける。

聞かない出版社なので、地元の本屋では見つけにくいと判断し、注文を入れる。「お言葉ですが…」最終巻だ。果たしてこの本は文春文庫に入るのだろうか。


もう、日曜日も終わりか。ALWAYS日曜日ならいいのにな。


今日の4000番台。

My Point of View

My Point of View


ハービー・ハンコックのBNセカンドアルバムが4126番。全曲を作曲し、バード、モンカー3世、モブレー、グリーン、イスラエル、ウィリアムスといった強力メンバーを従えての堂々とした新人ぶりだ。ファンキーな1曲目、新主流派的な3曲目、愛らしいバラードの4曲目と次代を担う才能のきらめきがあちこちに散見される1枚。

読了1。購入1。
【購入できる新刊数=2】