ブルー・レッド・イエロー。


ゆっくり起きて風呂に入る。湯舟につかりながらエンタツアチャコ早慶戦」、てんや・わんや「世界食べ歩き」、桂子・好江「海外旅行」を聴く。伝説の「早慶戦」を最初から最後まで聴いたのは初めて。今の感覚ではのんびりしたテンポなのだが、当時はこれで充分革新的なスピードだったのだろうな。次のてんや・わんやは完全に高度経済成長期にかかった日本のスピードそのものの早口しゃべくりだ。


昼過ぎに部屋を出て強風の吹く中を赤い中央線の電車に乗って荻窪へ行く。
駅前のブックオフをまず覗く。何も買えず。
ささまへ。

  • 『海』昭和47年1月号
  • 藤浦富太郎「東京閑談 京橋・日本橋の思い出」(評論社)
  • 「'60年代傑作選 マンガ黄金時代」(文春文庫ビジュアル版

前の2冊は均一台、最後の1冊は店内で。
『海』には大岡昇平稲垣足穂尾崎一雄川崎長太郎の創作と金井美恵子野坂昭如の両氏の連載小説、吉本隆明種村季弘松田修というお歴々の評論、それに加えて安部公房ドナルド・キーンの対談と喜志哲雄氏によるヤン・コットへのインタビューを収録している。


西荻へ移動。
駅前の熊本ラーメンに入ろうと思ったら満員でダメ。となりの中華料理屋で酢豚と餃子。汗をかいて店を出るが、冷たい風にすぐ汗もひいてしまう。
興居島屋へ。

高橋氏のエッセイ集をゆるく集めていてこの最新刊も気になっていたのだがいつの間にか地元の本屋の棚から消えていた。ここで再会する。


ハートランド(また店内のレイアウトが変わっていた)経由で音羽館へ。その道すがら北尾トロさんとすれ違う。台車を押している若い男性2人を連れていたのでどこかへ本でも運んでいたのだろうか。
音羽館に入ると、平台に 沼波 瓊音「意匠ひろひ 」(国書刊行会)が置いてあるのが目に入る。定価8400円が5000円。腕組みして悩むがそっと台へ戻す。結局買ったのはこの3冊。

小林本はレモンイエローが鮮やかな小林泰彦氏の装画の素晴らしさと500円という手頃さに思わず購入(中の挿絵に見覚えがないと思って家で角川文庫版を見てみたら挿絵がカットされていた。また、カバーの絵柄はほとんど同じなのだが、よく見ると文庫用に新たに書き直しているのがわかる。)。


信愛書店で雑誌を2冊。

前者は地元の本屋では手に入らないので西荻でやっと買えた。第一回古本文学大賞発表号だ。
後者はグラビアアイドル特集。グラビアアイドルの中に若槻千夏が入っているのに愕然とする。


にわとり文庫に寄ってから帰宅。


帰宅後、『彷書月刊』に目を通す。古本文学大賞選考会実録を読むと改称後の第一回であるにもかかわらず、次年度以降の継続の有無が話題となっているのはちょっと残念。その流れで編集長の田村さんが『彷書月刊』自体が続くかどうかという発言をされている。大変だと思うのだが、ぜひ続けてほしい。みんなで『彷書月刊』を買いましょう。近々定期購読の申し込みをすることに決定。
岡崎武志さん、南陀楼綾繁さん、グレゴリ青山さんの連載をいつも通りに味わう。


グレート・ギャツビー」の続きを読む。



今日の4000番台。

ミッドナイト・ブルー

ミッドナイト・ブルー


BNの中でも好きなアルバムの1枚であるケニー・バレルの「ミッドナイト・ブルー」が4123番。
1曲目の「チトリンス・コン・カーン」の出だしでレイ・パレットがコンガをポコポコならし、それにタレンタインがテナーをブロブロ言わせるところからもうワクワクしてくる。タレンタインのソロが終わり、満を持してバレルがギターをかき鳴らし出すその瞬間がたまらない。後は曲がどうのということなくアルバム1枚まるまるが“ブルー”の快楽に満ちた音楽を聴かせてくれる。
今日も繰り返し聴いてしまった。


【購入できる新刊数=1】