朝起きて、新聞を取ろうとドアを開けたら、そこにひんやり秋が来ていたので驚いた。
本日は終日出張で野外仕事。強い陽射しがまだ夏が終わっていないことを告げている。なるべく休憩時間は室内か日陰にいるように心がけたのであまりダメージなく仕事を終える。
帰りの電車で京都旅行で読みかけだった織田作之助「聴雨・螢」(ちくま文庫)の続きを読む。
地元の本屋に寄る。
- 『東京人』10月号
“東京発の小さな旅 作家五人の競作紀行文”として恩田陸・島尾伸三・潮田登久子・関川夏央・中上紀・堀江敏幸という名前が並んでいる。その他、旅についての池内紀×嵐山光三郎対談とお二人が選んだ“旅を読む100冊”のリスト及び小特集“映画監督溝口健二の世界”と盛りだくさん。角田光代・鹿島茂・安野光雅・大田垣晴子・春風亭昇太他の人たちが語る“作家の旅の七つ道具。”のコーナーもそこに写っている持ち物の写真を眺めるだけで楽しい。
帰宅して、「聴雨・螢」読了。オダサクのニコチン中毒ぶりや将棋さしの坂田三吉に対するこだわりなどこれまで自分の知らなかった一面を知り、自分のオダサク観が広がった感じ。ラストの小説「六白金星」は再読なのだが、ちょっと坂田三吉を思わせるような主人公・楢雄の強烈なキャラクターと作品全体に漂うそこはかとない悲しい面白さはやはりすばらしい。太宰・安吾・オダサクの無頼派三人衆の中で一番古典落語の世界に近い資質を持っていたのはこの人だろうと思う。
その後、古今亭志ん朝「もう一席うかがいます。」(河出書房新社)を手に取り、読了。対談者は、近藤日出造・佐藤陽子・山田洋次・安達瞳子・手塚治虫・大地喜和子・檀ふみ・野末陳平・山川静夫・寺田農・金原亭馬治・村松友視の各氏。志ん朝師匠の口跡を思い浮かべながら読む。一編が短いのがちょっと物足りない。もっと読んでいたいな。
youtubeでマイルス・デイビスの「so what」を視聴する。マイルスのカッコ良さ、コルトレーンのエネルギー、そしてなによりも動いているポール・チェンバースの姿を見られたことに感動する。
今日の4000番台。
あのスタンダード集で有名なケニー・ドリューが吹き込んだ全編オリジナルのアルバムがこの4059番。昨日の「ロール・コール」のフロントラインがそのままの切れ味でこちらのアルバムも盛り上げている。後年の白いジャケットのヨーロピアン・ドリューに対して、こちらは黒いアメリカン・ドリューといった感じ。
本日、読了2で、購入0。
【購入できる新刊数=4】