1年で1センチ。

本日は日帰り人間ドック。


まずは身長・体重の計測から。体重は昨年とほぼ同じだが、身長が何故か1センチ短くなっている。老人か自分は。係の人も驚いて「測り直しましょうか?」と聞いてくるが、面倒くさいのでそのままで先に進む。今年から内蔵脂肪蓄積を確認するウエスト周囲径測定と骨密度測定が加わった。ウエストは85センチ未満でクリアしたが、骨密度が平均の90%でひっかかる。朝の牛乳の量を増やし、歩く時間を増やさなければならないな。


11時にはすべての検査が終わり、外へ出るとそこは神保町である。まずは、すぐ近くにある東京古書会館で行われている和洋会を覗く。僕より年上の男性たちで会場は埋まっていた。先程バリウムとそれを下すためのものを飲んだばかりで、どうも腹部が気になって本を集中して眺められない。サッと眺めて外へ出る。


昨夜から何も口にしていないので、マクドナルドでビックマックのセットを食べる。こういう日はおいしいものを食べても仕方ないため、とりあえず腹に入れるという感じ。そういえば、昔ロンドンで入ったマックでビックマックを頼むともう1個ビックマックがついてくるというサービスをやっていて、手っ取り早く満腹にしたい時には重宝した。食費節約を兼ねて旅行中何回か利用したことを思い出す。ビックマックを食べるのはそれ以来かな。


書肆アクセスへ。

畠中さんに明日のUBCで販売する林哲夫さんの新刊「文字力100」(みずのわ出版)を見せてもらう。新書サイズの小体で瀟洒な本。手に持った時の感じとそのおさまりのよさがいいですね。明日会場で手に入れるのが楽しみだ。
本の書影は「書肆アクセス半畳日記」(http://plaza.rakuten.co.jp/accesshanjoe/)に載っています。

センセイの書斎―イラストルポ「本」のある仕事場

センセイの書斎―イラストルポ「本」のある仕事場

関西古本探検―知られざる著者・出版社との出会い

関西古本探検―知られざる著者・出版社との出会い


その後、東京堂書店で『ちくま』6月号と「読書のすすめ 第11集」(岩波文庫編集部編)を貰い、喫茶ぶらじるでひと休み。冷やしブレンドとカシスケーキのセット。とにかく水分をとらなければならないので、お冷やもぐびぐび飲む。


岩波ブックセンターで『みすず』6月号を買い、『図書』6月号を貰ってから、靖国通りを横切り白山通りへ。「退屈男と本と街」で紹介されていた「古本お休み処ダイバー」に行ってみる。前から一度行ってみたかったのだ。退屈男さんの説明通りに行ったらすぐ見つかった。中に入るとソファーや無料の飲み物が置いてある。思っていたより、本の量が多く、さまざまなジャンルの本がしっかり置かれているという印象。おっ、いいじゃないとうれしくなって店内の棚を隅から隅までじっくり見てしまう。挨拶代わりに1冊選ぶ。

  • 佐藤光房「合本東京落語地図」(朝日文庫

レジに持っていくとご主人から、「いい本を選びましたね」と褒められる。少し言葉を交わしただけで、本好きの人柄が伝わってくる応対だ。また来ようと思う。


それからいつものコースに戻り、日本特価書籍へ。

買いたい本はまだいろいろあるのだが、明日「文字力100」を買う権利を残しておかなければならないため、1冊で我慢する。


今日の収穫を持って珈琲館に行く。やたら飲食店に寄っているのは、お腹に爆弾を抱えているため、いつでも対応できる状況を整えておくためだ。本当は今日の午後は能楽師の友人の舞台を観に行く予定だったのだが、この状態では落ち着いて観ることはできないのであきらめる。舞台の途中でトイレに行くのでは舞っている友人にも周囲の観客にも迷惑だからね。


帰りの車内は本日の携帯本川崎長太郎「抹香町|路傍」(講談社文芸文庫)を読む。なにせ今月は2冊ノルマだから。この本と今月の新刊「もぐら随筆」でクリアといきたいな。


帰宅後、DVDで川島雄三監督「洲崎パラダイス 赤信号」を観る。洲崎パラダイス入口の橋の袂の酒場に流れてきた男と女が波乱を巻き起こし、そしてまた去って行く話。酒場の女将の轟夕紀子、ダメ男の三橋達也、その男を捨てきれない女・新珠三千代、ダメ男に思いを寄せる娘・芦川いづみ新珠三千代を愛人にしようとする河津清三郎とスパイスのようなコメディリリーフぶりを発揮する出前持ちの小沢昭一。それぞれの役者がいい仕事をし、素晴らしいセットとテンポのいい演出と見事な映像。成瀬巳喜男「流れる」と似た風俗を撮っていながら、こちらはどこかフランス映画のようなバタ臭い雰囲気も感じさせる。1時間20分という短さもいい。無駄がなく、そして物足りなくもない長さ。助監督は先日亡くなった今村昌平監督だ。
まだまだ自分の知らない邦画の傑作がたくさんあるのかと思うとうれしくなってしまう。
今度は「銀座二十四帖」を観てみたい。

洲崎パラダイス 赤信号 [DVD]

洲崎パラダイス 赤信号 [DVD]


今日買ってきた本や雑誌をいろいろと眺める。
「センセイの書斎」の最後を飾っているのは恩師・曾根博義先生の書斎だ。僕が曾根先生の書斎にお邪魔したのは今から20年程前。家の2階をすべて書庫兼書斎に改築したすぐの時であった。その時は、机を掘りごたつ式にしたり、本の日焼けを防ぐために小さくした窓に奥行きをつくり、そこで立ったまま本が読めるように工夫がしてあったりした。そして、この本に載っている書斎にはその後増築された塀の中の書庫が描かれている。そうか、今はこんな風になっているのか。内澤さんは文章の方で曾根先生の研究者としての軌跡をコンパクトにうまくまとめている。自分の記憶を思い起こしウンウンとうなづきながら読んだ。先生のライフワークである伊藤整の評伝の後半部分がこれから書かれることを知り、うれしくなる。前半部分をまとめた「伝記伊藤整」を面白く読んだのはもう十数年も前だ。まじめな評論の中でちょっと遊びの部分が入ったりするのがとても好きだった。後半部分が付け加わった「合本 伝記伊藤整」でもう一度読み直してみたいものだ。


明日はUBCで夜にやる岡崎武志さんと黒岩比佐子さんのトークショーを聞きに行く予定だったのだが、同僚からのメールで明日の夜に仕事がらみの会合が入ることを知る。残念だ。昼のUBC会場にはいくつもり。


読了0。購入3。
【購入できる新刊数=1】