筋もスリムもなく無駄だけがある部屋。

雨で仕事の予定が変わり、終日デスクワーク。自分のペースで仕事をしたので、いろいろとはかどったはずなのだが、現状にさしたる変化は見られない。
上司に呼ばれ、夏の海外出張はなくなる。ホッとしたような、残念なような。


退勤後、本屋へ。

『インビテーション』は初めて買う雑誌だが、岡崎武志さんによる「早稲田古本屋日録」の書評が載っているので。


帰宅するとポストにメール便が。アマゾンのマーケットプライスで注文した小山清「落穂拾ひ・聖アンデルセン」(新潮文庫)だ。古本屋巡りでなかなか出会えなかったこの本が送料コミで1000円以下で手に入ると知り、思わず注文してしまったというわけ。本自体も“極美”でうれしい。
まずは、『インビテーション』の岡崎さんの書評を読む。さすがはプロの書評だなあ。引用の巧みさを味わう。この雑誌は思ったより書評欄が充実していて好印象だ。
次に、「古本通」を取り出して読み出す。樽見さんを勝手にもっと年上だと思っていたのだが、岡崎さんと同年代の方だったんだと今更ながらにびっくり。落ち着いた筆の運びと、浮ついたところのないモノの見方はもっと年配の人を想像させる。その安心感にあふれた文章に誘われて、一挙に読了。三重県にだけ古書組合がないというトリビア(単に僕が知らなかっただけだが)から、「日本の古本屋」の年間売り上げが1億5000万円だというデータなども興味深かったが、一番気合いを入れて読んだのが第六章有利な蔵書処分法だ。《まず筋の通ったスリムで無駄のない蔵書にしておくことである》という言葉が胸に響く。筋もスリムもなく無駄だけがある部屋に座っている気がしてしょうがない。


今日の音楽。

Still Crazy For You (初回限定盤)(DVD付)

Still Crazy For You (初回限定盤)(DVD付)

レコードジャケットを模したケースにCDとDVDが入って1500円は安い。渡辺プロダクション創立50周年を記念したユーミンクレイジーキャッツのコラボ。歌っているのはユーミン谷啓さん。植木さんは語りの「およびでない」で参加し、犬塚弘さんのベースに桜井センリさんのピアノがバックを勤める。その他の物故メンバーはそれぞれの楽器がサンプリングされているとのこと。松任谷正隆プロデュースだ。ユーミン作詞作曲の「STILL CRAZY for YOU」は耳に心地よく、口ずさみやすく仕上っている。谷さんや植木さんの元気な姿はDVDに収録されている撮影風景で見ることができる。それだけでもうれしく、買った価値は充分にある。
思えば、ユーミンも岡崎さん樽見さんと同年代だ。


今日は2冊買って、1冊読んだ。
【購入できる新刊数=5】