「美の死」で偲び。

今日は半ドン。仕事を終えてから、神保町へ。
まずは腹ごしらえとキッチン南海に入る。たまには違うメニューをと思いながら、結局いつものカツカレーを食べてしまう。でも、満足。
書肆アクセスからスタート。

畠中さんから『早稲田文学』vol.3と『おさんぽ神保町』をいただく。いつもお気遣いありがとうございます。
三茶、村山、悠久堂などを流して、書泉グランデで『Lmagazine』5月号を買う。特集が“落語を知らない人生なんて!”。
タテキンを覗いてからコミガレに。今日は3冊揃った。

船山本は集めている佐野繁次郎装幀。
宮沢本は最近興味を持ち出したので。
三國本は持っているのにあったのがうれしくて買ってしまう。誰か興味のありそうな人へのプレゼント用にするつもり。
喫茶ぶらじるで小休止。いつものシフォンケーキとブレンドで、『早稲田文学』の堀江敏幸×重松清対談と『Lmagazine』の「天声善語」を読む。山本善行さんが岡崎武志さんの「気まぐれ古書店紀行」を紹介しながら、若き日に2人で行った千林商店街の古本屋のことなどを懐かしんでいる。
日本特価書籍で2冊。

前者は藤田嗣治特集で、後者は菊地成孔特集だ。


帰りは読みかけだった久世光彦「美の死」(ちくま文庫)を車中の供に。相変わらず久世さんの文章は濃く匂う。書評や解説を集めた本なのだが、あちらこちらに死と性が顔を出す。“エロスとタナトス”なんて言葉を久し振りに思い浮かべる。「美の死」を読みながら、久世さんの死を偲ぶ。書評で取り上げられていた高島俊男「メルヘン誕生」に興味が募る。積ん読の山から探し出しておかねば。


帰宅後、『いろは』4号で中林洋子さんの装幀本を眺め、うっとりする。「世界推理名作全集」(中央公論社)のカッコよさに痺れた。

今日のピアノトリオ。

バド・パウエルの芸術

バド・パウエルの芸術

アイム・オールド・ファッション

アイム・オールド・ファッション

前者は寺島本掲載の歴史的名盤。個人的にはダメになってしまってからのものの方が好き。
後者がなんでピアノトリオなんだと怒られますね。もちろん、これはナベサダのワンホーンアルバムです。ただ、バックがハンク・ジョーンズロン・カーター、トニー・ウイリアムスのグレート・ジャズ・トリオなので無理矢理並べてしまいました。ワールド・ミュージック・ミュージシャンではなく、ジャズ・ミュージシャンとしてのナベサダが4ビートのジャズをやっている。よしよし。