職場でWBCの日韓戦の結果を知る。黙々と書類に判子を押し続ける。
降り出しはじめた雨を避けながら急ぎ足で帰宅。
昨日、「密偵おまさの市中視回り日録」で「タイガー&ドラゴン」の再放送を知り、録画しておいた「饅頭こわい」篇を観る。ここらへんの回は覗き見程度だったため新鮮に鑑賞できた。明日の放送も録画予約は済んでいる。
寝不足のせいか頭がぼうっとしてしまい、集中した読書ができない。
三國一朗「三國一朗の人物誌」(毎日新聞社)から“山田五十鈴”、“永井龍男”、“芥川隆行”を読んだ後、亀和田武「懶者読書日記」(駸々堂) を斜め読み。
雑誌『創』に連載された1981年から84年までの読書日記。ちょうど僕が17歳から20歳のころにあたる。あのころ、目にしたいろいろな固有名詞が次々と流しそうめんのように目の前を過ぎていく。ジョン・レノンが射殺され、ザ・ファンクスがスタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディと血まみれの闘いを繰り広げ、吉本隆明と中上健次が糸井重里や高橋源一郎について語っている。あの頃はサブカルチャーというものが己の地位に安住することができた最後のひと時であったのだなあと思う。村上春樹「羊をめぐる冒険」と石川淳「六道遊行」が新刊として本屋に並び、村松友視「私、プロレスの味方です」(角川文庫)と吉本隆明「マス・イメージ論」を大学生が同時期に読んだ時代。
この亀和田さんの本は、僕と同年代の人にはたまらない1冊だと思う。ちくま文庫あたりに入ればいいのに。もちろん、解説は坪内祐三さんで。
今日のピアノトリオ。
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女性ピアニストのライブ盤2枚。ともに寺島本落選組み。マクパートランドの「アット・ザ・ロンドン・ハウス」はあるのにこれはなく、大西順子は同じ「ビレッジ・バンガード」でも2の方が当選。
窓を叩く強い雨音に、前者の音は掠れ気味だが、エディ・コスタを引き合いに出される後者の打楽器的な奏法は雨音に負けない存在感があった。