ゴディバにはゴディバを。

朝起きてテレビをつけるとWBCの日本対アメリカが始まるところ。家を出るときは3対1だったのに、職場近くのパン屋で朝食を買った時には同点となり、職場で仕事中に同僚からさよなら負けを告げられる。黒星スタートか。やれやれ。

今日は午後から出張。

電車で高橋呉郎「週刊誌風雲録」を読み出す。名前だけでよくは知らない扇谷正造草柳大蔵といった編集者やライターの風貌が細かく描き出されていて面白い。


出張を終えて、乗り換えの横浜駅有隣堂を覗く。落語本の新刊3冊をチェック。

ここで荷物を増やしたくないので、見るだけにする。
東横線に乗って高橋本の続きを読み出すと同じ車両に乗り合わせたアメリカンスクールの生徒らしきアジア系の少年2人が英語で声高にじゃれ合っているのがやたらと気になる。どうやらコンピュータゲームの口真似をしながらふざけているらしいのだが、そのアメリカンな英語が頭蓋骨をスルーして直接脳に響いてくるような気分になる。途中の駅で隣の急行に乗り換えて避難してしまう。日本語で騒がれるより、英語で騒がれる方がどうも耳につきやすいようだ。

最寄り駅の本屋で「志ん生」のムックだけ購入してから、駅ビル内の菓子売り場でホワイトデイの仕込をする。部署の女性が連名でくれるため、こちらはその女性人数分を買わねばならず、15個ほど買い込む。2つも紙袋を提げることになった。売り場は全体的に混んでいたが、ゴディバの売り場は特にひどい。ゴディバにはゴディバをということなのか、それとも例の何倍返しというやつで、エンゼルパイにもゴディバなのか、とにかくゴディバの列の長さがやけに目立った。

帰宅して「週刊誌風雲録」の続き。先日創刊号の復刻版を買った『週刊新潮』の黎明期を興味深く読む。

メルマガ「早稲田古本村通信97号」が配信されている。毎回楽しみにしているチンキタのお2人の古本屋歩き対談を読む。今回は奈良。若草山奈良公園から近鉄奈良駅までの修学旅行コースしか頭に浮かばない僕としては、あの絵柄に古本屋がどうもうまく嵌らないのだ。古本が鹿に噛まれたりしないのだろうかといらぬ心配をしてしまう。それにしても、このコンビのその店の雰囲気や特徴に関するコメントは、とても簡潔でありながら適切にイメージを伝えてくれるのでいつも感心してしまう。20代半ばというご両人の年齢を思い、なにやら恥ずかしくなる。ああ、鹿なしでいいから、奈良の古本屋めぐりをしてみたいものだ。

今日のピアノトリオ。

本日は寺島本掲載の2枚。
前者の2曲目「マイ・ロマンス」にお馴染みのピロロロロロンが連発されている。なんだか古典芸能の型のようなお約束のストックフレーズの出し方にうれしさを感じてしまう。
後者は、ベースがラファロからチャック・イスラエルに代わったエバンストリオの演奏。もうインタープレイなんて難しいこと言わずに気楽に行こうよと思いながら聴いているのだが、エバンスは相変わらず生真面目に猫背でピアノを弾いている。寺島氏は《歌い下げる》と厳しいが、そんな不器用なエバンスは嫌いじゃない。