続・貰ったものと買ったもの

昨日に続いて職場で本を貰う。

この他に、歴史小説好きの友人にあげるために文庫を3冊ほど選ぶ。
「日本浪曲史」は“正岡容”の名前に惹かれて手に取ったのだが、明治から昭和にかけての浪曲師人名事典としても重宝なものだと思い貰っておくことに。
宮脇俊三さんの名前は以前から知っていたのだが、これまで一度も読んだことがなかったので、いい機会だと思いセレクトする。

また忘れていたTシャツの立替代金1800円が返ってくる。退勤後、これを持って本屋へ。
最近、気分が落ち込み気味のため、ここは楽しくゲーム感覚でと思い、定価1800円の本を探して買うことにする。まずは、欲しいと思っている本の定価を確認する。
「『本』に恋して」は2200円。「ジェイン・オースティンの読書会 」は2400円とこれもオーバー。みすずの大人の本棚シリーズの新刊「 明け方のホルン 西部戦線と英国詩人」は2500円だ。なんだ、段々高くなるじゃないか。そうだ宮沢章夫本デビューを果たそうと棚を探すと「チェーホフの戦争」も「『資本論』も読む」もともに1600円。惜しい。買い逃していた堀江敏幸本をと「もののはずみ」を手に取ると、これは1300円と今度はどんどん値が下がっていってしまう。1800円らしい本はないかと頭の中を検索し、「江口寿史の正直日記」がそれっぽいと探すが以前にあった場所にない。売れてしまったようだ(後で値段を調べると1900円のニアピン)。店内をあちこちと歩き回り、同じ棚の前を行ったり来たりの不審な行動を繰り返し、もう駄目だと諦めかけてきた時に、最近いろいろなブログで紹介されていたこの本を見つける。

八本脚の蝶

八本脚の蝶

値段を確認すると1800円のビンゴ!だ。なんだかホッとしたような気分でレジへ。自ら命を絶った人の日記本だけに変に正面から向き合うようにして出会うより、こんな軽いのりで手にするほうがいいような思いもあった。代金を払う段になって金額が1800円+税であることに思い至る。ゲームオヴァー、僕の負け。


帰宅後、「日本浪曲史」をネットで検索したら軒並み古書価が2万円以上ついていたのでびっくりする。

今日のピアノトリオ。

ソニー・クラーク・トリオ

ソニー・クラーク・トリオ

2枚ともベースがポール・チェンバース、ドラムがフィリー・ジョー・ジョーンズのコンビ。僕がもし1950年代後半にアメリカのジャズピアニストであったなら、この2人とトリオを組みたい。それがダメならダグ・ワトキンスとアート・テイラーにお願いする。僕にとってこの2組はまさにハードバップ・ファンキー・ジャズの象徴ともいえるリズムセクションなのだ。
前者では、甘い少女趣味だと笑われても6曲目の「星に願いを」に耳を傾ける。こういう曲を適度な情感で弾けるセンスが後年のドリューリバイバルを可能にしたのだと思う。
後者は、愛好するクラークの愛聴するアルバムなので、今更言うこともないのだが、共演するならこちらの方のチェンバース&ジョーンズとお願いしたい。後者の2人は前者よりもノリが一味違っているように思えるのだ。