花粉と書評の虜。

どうやら本格的に花粉症の虜になったらしい。
これまでのようにアレルギー用の目薬や軟膏を使っても眼の周りの赤い腫れがなかなかひかず、風邪のような気だるい頭痛までする始末。
それでもなんとか仕事をこなし、マスク装着で本屋へ。

バス待ちで『論座』掲載の「書痴斎藤昌三書物展望社」書評を読む。評者は坂崎重盛氏。先日のコクテイルで坂崎さんが触れていた話が出てきたのでニヤリとする。
帰宅後、『論座』から坪内祐三「雑読系」、高橋源一郎×豊崎由美×三浦雅士「書評は『愛』と『闘い』だ」などを読む。坪内さんは岡崎武志さんの「気まぐれ古書店紀行」を取り上げ、岡崎さんとの出会いから『彷書月刊』への仲介、そして「気まぐれ古書店紀行」の意義と価値までまるまる1回を費やして語っている。先日のトークセッションでの言葉が社交辞令などではないことがしっかりと伝わってきた。
書評鼎談の方もなかなか読みでがあり、面白い。荒川洋治文芸時評という感想」に対し、全体的には評価しながらも、各人の意見が微妙なズレを生じさせているところが興味深かった。早く読まなきゃ。


ネットで昨日の毎日新聞の書評欄を見る。向井さんの「早稲田古本屋日録」が短評ながら取り上げられている。いやぁ、絶賛ですね。これはもう増刷でしょう。


ダ・ヴィンチ』は“文科系女子”特集。海月書林市川慎子さんがめがね女子の一人として登場し、文科系女子図書を画像入りで紹介している。別冊付録には角田光代さんの書き下ろし短篇「手をつないでゆっくりと歩く」を掲載。


今日のピアノトリオ。

サークル・ワルツ

サークル・ワルツ

ハイ・フライ

ハイ・フライ

ともに、名盤と言われるものを残していながらいまいちメジャーになりきれない人。そのほかの共通点は2枚とも1962年に録音され、ドラムがピート・ラ・ロッカであること。それから、ジャケットがちょっと前衛芸術しているところだろうか。内容はビル・エバンス系といわれる(寺島氏はこの呼称に反対しているが)落ち着いたメロディスト振りが好ましい前者に惹かれる。
後者は、いろいろできるのは分かるのだが、そのため全体的に中途半端な気がしてしまう。ラストの3曲などいくらでも聴き手を喜ばせることができそうなナンバーなのにそうしてくれないもどかしさを感じる。
ジャケットでは後者の方が好みなのだが。