遠い目。

今朝は、久し振りに寒さが戻ってきた感じ。
今日は終日室内での仕事だったため、退勤して外へ出ると風の冷たさに体が驚く。
本屋を散策。日垣隆さんの新刊『いい加減にしろよ(笑)』(文藝春秋)を初めて見る。日垣さんの単行本は新刊が出る度、どんどんソフトに軽くなっていくような気がする。
また、講談社文芸文庫の棚の前に新刊でもない坂口安吾本が4、5種類平積みされているのに驚く。“安吾生誕100年フェア”というような帯がついている。大学4年の時に新潟市で行われた安吾生誕80年の催しに参加して、奥野健男さんの講演を聴いたり、坂口三千代さんとお話ししたりしてからもう20年も経つのかと思う。本棚の前で遠い目をしている自分に気付く。
帰宅後、文春文庫や集英社文庫の「解説目録」を眺めて坪内祐三さんの解説本を探す。最近知った「落穂拾い」(id:ochibo)というブログでやっている“坪内祐三文庫解説リスト”に追加するためだ。その時、吉村昭「夜明けの雷鳴」(文春文庫)の解説を岡崎武志さんが書いていることを知る。幕末を生きた医師・高松凌雲の生涯を描いた歴史長編らしい。岡崎さんの本にこの解説は収録されているのだろうか。
それから、同じく吉村本の解説を大学時代の恩師が3冊書いていることも初めて知る。学生時代、師から吉村氏の話を聞いた記憶はないのだが、どういう繋がりであろうか。
今回、解説者を知るために「解説目録」を利用するという使い方も結構面白いものだということに気付いた。
今夜も、「紙つぶて」を読み継ぐ。