洲之内徹の読み残し。

今日は、実家に日帰りで帰省。
電車で2時間ほどかかるので、車中に何を読もうかとそこらを物色すると先日整理した本の山の一番上に洲之内徹セザンヌの塗り残し」(新潮社)が見えた。以前に3分の1ほど読んでなんだかもったいなくなってそのままにしてあったものだ。これもそろそろ読み時だという徴と考え、カバンに詰めて出かけることにする。
実家に帰る時には東横線を中目黒で乗り換え日比谷線から直通で東武伊勢崎線に入っていくルートをとっているのだが、「セザンヌの塗り残し」を読むのに夢中になっているうちに電車は渋谷のホームに滑り込んでいた。しまった、どうしよう。そういえば、神保町に行くのに渋谷から使っている半蔵門線が近年東武伊勢崎線と相互乗り入れとなったことを思いだし、半蔵門線の渋谷駅から南栗橋行きに乗り込む。後は座って読書の続きを楽しむ。
洲之内さんは、相変わらず直接絵のことにはなかなか言及せず、小伝馬町の陰気な公園で小伝馬町牢跡に思いを馳せたり、雪の佐渡でトイレから賽の河原を眺めたり、長谷川4兄弟(牧逸馬長谷川四郎など)の父親である長谷川清北一輝との関係に関心を示したりと寄り道を楽しみながら絵の周辺をうろうろと散歩している。
実家の最寄り駅に着く。いつの間にか駅前にスターバックスができているのでひとまずカフェモカで一息つく。それから近くのデパートで姪や甥へのお土産を調達し、実家へ。子供達の遊び相手をさせられた後、合流した叔父たちと隣町に住む伯母の家に新築祝いを持っていく。早目の夕食をいただいて、近くの駅まで叔父に送ってもらう。
駅前のダイソーを覗く。自宅近くのダイソーにはなかったCDを2枚買う。

  • 「落語名人 桂 文治」[禁酒番屋/やかん]
  • 「アンドリュース・シスターズ」

帰りの車中も「セザンヌの塗り残し」を読みながら。帰宅して、テレビをつけると映画「ハリー・ポッター」がやっている。大好きな英国の景物や俳優たちが出てくるのがうれしい。内容もエンターテイメントに徹していて好感を持つ。しかし、魔法学校の先生達はいくらなんでもハリーと彼が所属する寄宿舎に肩入れし過ぎだよな。あれじゃ、他の宿舎の生徒達がひねくれても仕方ないと思うぞ。