丘を越えて。

7時に起床。本日遅番のため1時間半ほど寝坊ができてうれしい。洗濯機のスイッチを入れ、半分ほどお湯を張った湯船に身を浸す。今日のBGR(バックグラウンド落語)は、三笑亭夢楽高田馬場」。この噺は志ん朝バージョンしか聴いたことがないのでその違いをチェックしながら聴く。仇討ちを見ようと高田馬場に集まった野次馬たちは入った店からあくどくボラれる。どうやら水で薄められたと思しき酒を飲んだ野次馬が、そのひどさを評して「水っぽい酒というより酒っぽい水だね、こりゃ」というのがなんとなく可笑しい。志ん朝バージョンにはないところだ。
いつものように駅ビルで昼食用のおこわとお茶の葉(黄金桂とラフランスウーロン)を買ってから職場へ。多少のアクシデントはあったもののいつもより早い7時には退勤する。本屋へ。

  • 小林信彦「テレビの黄金時代」(文春文庫)

今日発売予定の講談社文芸文庫新刊(小林信彦作品集と小山清作品集)を探すが見当たらず。予想していたことだが地元の本屋では都心の大型書店のようにはいかないのだ。そのため上記の本だけ購入。すでに単行本で読んでいるが、それを数年後文庫で買い直して再読するのが僕の小林本の楽しみ方なのだ。
帰宅後、夕食を済ますと俄にブックオフへ行きたくなり、食後の散歩と自分を納得させて部屋を出る。僕の住んでいるところから最寄りのブックオフまでは徒歩で10分程度なのだが、丘をひとつ越えていかねばならない。住んでいる場所も小高い丘の上にあるのでまず急な坂を下り、それからまた急な坂を上っていくことになる。この道はほとんど車の通行がなく、左右に高所得者の住むと思われる大きな家が並んでいるところだ。街灯が少ないこともあり、泥棒よけの人感センサー付きライトを多くの家が備え付けている。僕が近づくといきなりライトが点灯し、夜道に我が姿を照らし出す。すれ違う人もない路上でスポットライトを次々と浴びながら歩いているのはなんとも不思議な感じだ。
ブックオフに到着。1時間ほど105円棚を中心に見て回る。以下の3冊をかごに入れる。

帰り道、ipodで音楽を聴きながら来た道を帰る。また、スポットライトを浴びながら。聴いていたのはこのアルバム。

  • KENNY BURRELL WITH COLEMAN HAWKINS「BLUESEY BURRELL」(Prestige)

1曲目のボサノバ「TRES PALABRAS」がいい。バレルとホーキンスのボサノバなんてちょっと意外な組み合わせ。だけどこれが悪くない。残念ながらボサノバはこの曲のみ。この2人のボサノバアルバムがあればよかったのにと思いつつ家路を急ぐ。

ブルージー・バレル

ブルージー・バレル