向井さんに5万円。

仕事帰りの本屋で2冊。

その後、夕食を食べに大戸屋へ入る。ソース鶏カツ丼と鳴門わかめそばのセットを頼む。食事が来るまで『WiLL』を繙く。
日垣隆「どっからでもかかって来い!」では、仕事用のマンション探しでみずほ銀行以来の敵を捕捉している。新しく借りたマンションの管理会社コスモスライフの対応に対して相手の背筋を寒くする文書を送って迅速な対応を引き出し、その勢いで高額なリフォーム代を吹っ掛けてくる旧居の管理会社への宣戦布告を高らかにうたい上げる。嫌みな表現をそら嫌みでしょという感じで書く日垣氏はやはり生き生きとして見える。《成約した翌日、敷金など四〇〇万円ほどを振り込む》という平然とした表現にカチンとくる読者は多いのではないかな。
向井透史さんの「早稲田古本劇場」は、宅買いでの売り主と勝負した話。『満鉄沿線写真帖』という本をめぐってその持ち主とジャンケンする向井さん。勝ったその本を売ってもらえるという約束で見事に負けてしまう。見てみたいな、その本。
向井さんと言えば、「書肆アクセス半畳日録」で『彷書月刊』10月・11月合併号所収の第5回古本小説大賞選考座談会で名前が出てくることを知る。残念ながら該当作なしとなった今回を振り返り、選考委員の1人である坪内祐三さんが「開店まで 早稲田古本屋街外史」を書いている向井さんに5万円をあげた方がいいと発言したとか。賛成。
帰りのバス待ちで「暴れん坊本屋さん」を読む。「古書現世店番日記」に出てきたのを読んで買う気になった。これも向井さんつながりだ。漫画を包んでいるラップのようなもの(シュリンク)がどのようにしてつけられているのかを初めて知る。なかなか面白い。ボーイズラブ小説ってはやっているのでしょうか?僕の周りでは目にしないのですが(隠れて読んでいる人が多いのかな)。
帰宅して「ナンダロウアヤシゲな日々」を読んでいたら、倒産したメタローグで出るはずだった「ブックカフェ店主になる!」を大幅に増補改訂した本が「ブックカフェものがたり 〜本とコーヒーのある店づくり〜」(幻戯書房)として12月に出版されることになったと知る。これは楽しみ。南陀楼綾繁さんがはじめたこの本の公式ブログ(http://kawasusu.exblog.jp/)には、掲載予定のブックカフェのリストが載っているが、個人的には池ノ上にある十二月文庫も載せてほしかったなと思う。この店が好きなので。
夜、ハードバップジャズを聴きたくてこの2枚をかける。

Two Guitars

Two Guitars

      

こういったアルバムが好きじゃないという人が考えるジャズというのはずいぶんつまらないものだと思う。