一期一会。

久し振りの秋晴れ。歩いて職場へ。
仕事で銀行や郵便局を自転車で回る。湿度が低いので気持ちがいい。
仕事上がりに本屋へ。通路に台車が置いてあり、これから棚差しされる本の中に庄野潤三ガンビア滞在記」(みすず書房)を見つける。萌葱色が目をひく一冊。欲しい本なのだが、明日神保町に寄る予定なので今日は手を出さない。
いつもはスルーするインテリア雑誌のコーナーを通りしな、目の端に本棚の写真がチラッとかすめた。それに反応して足が止まる。

  • 『LIVINGdesign』11月号

“デザイナーの「本」棚”という特集。初めて見る雑誌だ。それでも本や本棚の写真が目に入ると手か出てしまう。もう本棚フェチとしか我ながら思えない。登場するデザイナーはほとんど知らない人ばかりだし、本もほとんど洋書なので別に欲しくなったりもしないのだが、それでも満足。古書のデザインブックの入手先としてユトレヒトとパージナの2軒の古本屋が紹介されている。ユトレヒトの写真はまだ代官山のもので新しい店舗ではなかった。パージナは行ったことのない店。岩本町にあり、完全予約制、勝手に閲覧不可、コアなデザインマニアの客に店主の方が時間の許す限り本やデザインに関する背景などを話してくれるとのこと。僕にはちょっと向かない店だな。
第2特集は“デザイン都市、ベルリンのいま”。ベルリンの蚤の市の紹介が楽しい。特集の他には、中沢新一×杉本博司「芸術は、何時何処で発生するのか。」という対談が目玉だろう。杉本さんという方を存じ上げないので、僕にはピンとこないのだが。来月号を買うことはないだろうが、こんな機会がなければ出会うことのなかった雑誌だ。
まあ、一期一会ということで。
ガンビア滞在記 (大人の本棚)