災害時のロングスカート。

残暑は続くよどこまでも……、そんな気分で出勤。
先日、ひょんなことから手元に来た中国製のマグカップ(蓋つき)で黄金桂を飲む。少し、気分が和らぐ。
いつもパンツルックばかりの同僚がくるぶしまであるタイトなロングスカートをはいている。
「それで走れるの?」
「いえ、走れません」
「災害が起きたらどうするの?」
「スカートをたくし上げて走ります」
「え…」
「大丈夫ですよ、膝までしかあげませんから」
お気遣いありがとう。
7時過ぎに職場を出る。自宅近くのクリーニング屋が8時に閉まってしまうので、どうしてもそれに間に合わせたい。今日最後の半袖シャツを使ってしまい、間に合わないと明日着るシャツがなくなってしまうのだ。本屋に寄ると時間をくってしまうため、CDショップだけに寄る。
CDを一枚。

名前は色々なところで目にしながら、実体をつかめなかったこの人が、山下洋輔氏の流れをくむジャズアルトサックス奏者であるということを知る。もちろん、そういったくくりだけでは語れない存在であることはその著作の題名や雑誌等での取り上げられ方でも窺い知ることができる。「南米のエリザベス・テイラー」という題名の遊び方、ねじれ方にセンスの良さを感じます。サックス奏者としてもいろいろできそうな人。遅ればせながら、チェックしていきたいと思う。
家のポストに『出版ダイジェスト 白水社の本棚」が入っていた。いつもより厚いなと思ったら、中に4ページ分の“白水社創立90周年記念特集”が挟まっていた。そのほぼ1ページ分を坪内祐三氏の「白水社の本を集め揃えた学生時代」という文章が占めている。高校生の時に出会った野崎孝訳「ライ麦畑でつかまえて」によって白水社の「新しい世界の文学」シリーズを知った坪内さんは、このシリーズのアメリカ文学を読んでいくことになる。その一冊としてカート・ヴォネガット・ジュニア「母なる夜」をあげるときに、“ジュニア”に傍点を打ち、括弧書きで《翻訳はまだ無名時代の池澤夏樹だ》と付け加えなければいられないところがまさにツボウチ流。
ブログ「悪漢と密偵」でBOOKCLIPが更新されているのを知る。ざっと見て気になったものをいくつか。

柳田國男井口時男柳田國男文芸論集』  

米原万里『オリガ・モリソヴナの反語法』  

橋本治『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』  

  • 【中公文庫】

鹿島茂『60戯画世紀末パリ人物図鑑』  

  • 【ハヤカワepi文庫】

グレアム・グリーン丸谷才一(訳)『ブライトン・ロック』 

  • 【文春文庫】 

関川夏央『白樺たちの大正』 


南米のエリザベス・テーラー


【月刊アン・サリー計画/今日の1曲】
1回休み。