本好きの証明。

午前中職場で仕事をした後、午後から出張。夕方、出張から帰宅し、たまっていたワイシャツをクリーニング屋へ出してからいつもの料理屋へ。
先日、友人からメールが来て、この店で食事をすることになっていた。店に着くと、友人はまだいない。“大根のキンピラ”、“秋茄子の煮浸し”、“鶏肉のたたき”を頼み、ジンジャエールを飲みながら友人を待つ。30分ほどで友人が来る。飲み物を梅酒に変え、“鰹の刺身”、“夕顔の煮物”、“山形産枝豆”、“若鶏のササミと長ネギのパスタ”などを食す。いつもこの店の料理は美味しい。
本屋に寄ってから帰宅。本屋で出久根達郎「随筆 最後の恋文」(三月書房)を見かける。薄い桜色をした箱がいい。棚に並んだ愛らしい小ささが、竹の中に座っていたかぐや姫を思い起こさせる。今度、書肆アクセスに行ったときにでも買おう。
帰宅してメールチェック。【早稲田古本村通信79号】が配信されている。『チンキタ本バカ道中記』(前田和彦・北村知之)を読む。お二人が音楽関係の新刊をよく読まれていることに驚く。全然知らない世界。『ロック画報』No.18の特集「歌手・野坂昭如」は、ぜひ入手したい。バックナンバーを探さねばと思う。また、菊地成孔という人のことはほとんど知らないのだが、前から気になる人であった。1冊読んでみよう。それからこの人のジャズのCDが地元の店で面出しされていてこのところ気になっている。UAカヒミカリィがボーカルで参加しているというのも魅力だ。
チンキタのお二人が若いのにとてもしっかりとした眼をお持ちであることが今回はよく分かる対談となっている。前田さんのこんな発言にうんと頷いてしまう。
《やっぱり新刊についてしゃべると、ついつい大きな意味での「現状」について論じて(ママ)がちになるけれど、それとは逆に古本って凄く「個人的なこと」だと改めて思いましたね。》
これからも楽しみな対談。



【月刊アン・サリー計画/今日の1曲】

森村誠一原作の角川映画人間の証明」のテーマソング。作中で使われる西条八十の詩「帽子」(という題だったように思う)を角川春樹が英訳したものにジョー山中が曲をつけて歌っている。見事なくらいに直訳の歌詞が、不思議とこの詩の物寂しい雰囲気に合っているような気がしてしまう。中学生の頃、原作を読み、この曲のシングル盤を買ったのが懐かしい。映画は劇場ではなく、テレビ放映で観たと思う。松田優作が棟居刑事を演じていたはずだ。彼を観るために観直してみようかな。
アン嬢のリズム&ブルースを聴くための1曲として選出。