8月の気になる文庫など。

今日、やっと広報誌と小冊子の原稿をすべて入校。ほっとする。
解放感からか、ブックオフに足が向いてしまう。途中の店で、中古ビデオを1本。

今から10年以上前に女友達に誘われて観に行った映画。これが初めてのレイトショー体験であり、同時に原作者のパトリシア・ハイスミスを意識したきっかけであった。原作の「ふくろうの叫び」(河出文庫)は絶版になっていたのを何年か前に古本屋で見つけて読んだ。人間の中の“変”な部分を書かせたらこの人の独擅場だと思わせるだけの魅力を持った作品世界がそこにあった。映画も観直してみたくなったので500円で購入。
ブックオフで2冊。

多和田本は友人がハマっているというメールをもらってから、「ブ」を覗く度に探していたのだが、この本が網にかかったカタチ。帯には「ある日の放課後、高校生サヤが出会った英国女性は時空をさまようイザベラ・バードだった」とある。面白そうではないか。
樋口本は「退屈男と本と街」で紹介されていたのを読んで興味をもったため。和田誠装幀、沢野ひとし解説というのもなんだが不思議な組み合わせ。
CD棚を見るとこのアルバムが。

これで、「Super Folk Song」、「piano Nightly」、本作と続くピアノ弾き語りカバー3部作が全部揃ったことになる。
ここでも大貫妙子ソング「会いたい気持ち」がカバーされている。オリジナルが迂回していたダイレクトな感情の表出を素直に出していて好感が持てる。「ニットキャップマン」は初めて聴く曲だが、糸井重里の歌詞の世界がいいな。「常田富士男にそっくりなので、ぼくはフジオさんと呼んでいた」、「三畳くらいの空き地のそばで そばでフジオさんは死んでいた」という詞があっけらかんと歌われる。

BOOKCLIPが更新されている。8月の気になる文庫ベスト3を挙げてみる。

3つと思ったがあとひとつ追加しよう。

この他にも色々あるけど、挙げ出すときりがないので。
小谷野敦帰ってきたもてない男」読了。「もてない男」の時点から結婚と離婚を経験し、随分と考え方が変わってきているのが興味深い。我が身を振り返り色々と思うことも多い。とはいえ、身につまされる前に笑ってしまうのだけれど。あとがきで大谷崎にならって「七ヶ条の求婚条件」を挙げ、その一番目に「一流または一・五流大学卒または大学院修了」とする。そして、それに該当する大学名を具体的に連ねないではいられないところが著者らしい。早稲田だけ(学部による)と入れずにいられない変な細かさが結構好きですね。
Home Girl Journey