林さんに話したかったこと。

朝目覚めてみると、時計の針は7時を指している。マズい、1時間半も寝坊した。慌てて支度をして出勤。どうにか始業時間に間に合いホッとする。どうも、昨日の余韻が残っていたために、現実の仕事の世界への復帰を体が忌避しようとしたのかもしれない。
ブログ散歩をすると、昨日の「東京スムース友の会」参加者の方が、会の様子を色々とレポートしてくれている。それらを読みながら、昨日の会をもう一度楽しむ。今から思えば、あの方やこの方とお話をしたかったなどと後悔もちらほら出てくるが、あまり欲をかいてはいけませんね。
ただ、林さんが1時間だけで退席されたので、お話ししようと思っていたことをお伝えできなかったのは残念だった。それは、5月4日の「デイリースムース」で、林さんが写真を載せている南天堂書店の書皮(カバー)にある南天堂書店草加店が僕にとって初めて書店というものを意識した場所であり、本に初めて巻いてもらった書皮がまさに写真と同じものであったということだ。この草加店は、平成と年号が変わる頃に、駅前の再開発(丸井やイトーヨーカ堂ができた)にともない姿を消してしまったと記憶している。残念ながら、その頃に今の職を得て横浜へ転居したためにこの店のなくなる時をこの目で確かめてはいない。間口が狭く、奥へ細長く伸びている鰻の寝床のようなこの店で、小6の時に生まれて初めて文庫本(新潮文庫漱石の「こころ」と「道草」)を買って漱石にハマり、中3で本多勝一「日本語の作文技術」(朝日新聞社)を買って文章を書くということを意識するようになったのだ。
寺島珠雄さんの「南天堂」(皓星社)などで文学的な伝説のトポスとして白山・南天堂書店の存在を知ったとき、そういえばあの店と同名だなと思っていたのだが、まさかその支店の可能性があったとは。今、手元の本には南天堂のカバーがついたものはない。実家に帰ればあるかもしれないのだが。それにしても、白山と草加のつながりはどういうものなのか、「南天堂」をちゃんと読んでもいない状態なのでまったく僕にはわからない。どなたかご存知の方はお教えいただきたいと思う。草加方面で知っていそうな人物も思い当たらないもので。
まずは、「南天堂」をしっかりと読むことから始めなければならないだろう。ひとつ今年のテーマができたような気分だ。
南天堂―松岡虎王麿の大正・昭和